金曽裕人/今井優杏の「あなたの愛車教えて下さい!」(2/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:オートックワン編集部
金曽監督が今注目しているクルマは、ホンダ CR-Z!
―確かに近年、テクノロジーが人間のキャパを超えているような気がします。
ハイブリッドが家電的なんだよね。だから僕が今注目しているのはホンダのCR-Z。これをきっかけに、ハイブリッドの幹はスポーツと一般に分岐していくと思う。だから今後、トヨタにはスポーツハイブリッドを是非リリースしてもらいたい!
―ハチロクハイブリッドなんて気持ち良さそうですよね。
うん、現行プリウスのエンジン走行中の重ったるいフィーリング、これはバッテリーの重量からきているんだけど、2代目に比べて3代目は格段にスムーズになったんだよね。だからもっとスポーティなものを期待しちゃうね。そうなったら新しいデバイスをまた知りたくなっちゃうんだろうね、僕(笑)。
レーシングガレージとしての見解から言えば、いつか必ずハイブリッドが競技、いわゆるレースに投入される時が来ると思うんです。その時までにエキスパートになっておきたいとも思いますしね。それにしてもあのプリウスの売れ具合にはビビりました。普通に買えるだろうな、と予約もしないで高を括っていたんですけど、全然手に入らなくて。
結果、エコカー減税もなにもないときに、20万円くらいのプレミアムが付いているような状態で買っちゃいました。ちょっともったいなかったかな。
―それでは他に所有されているクルマについてお伺いします。GT-Rは?
これはもう、100%趣味!昔ドラッグレースに出ていたエンジンを積んでるんです。当時世界一になったキャリアのあるエンジンで、どうしても手放したくなくて。出力は1,000馬力とかあるんだよね。
―ナンバー取れないんじゃないですか?
うん、取れないと思うんだけど、取れるか取れないかは正直どうでもいい。ただ処分されていくのを見ていられなかったんです。乗りたきゃサーキットに持ち込めばいいしね。だから、自分の会社なのに自分でちゃんとお金を払ってメンテナンスしてもらってます(笑)。
―仕上がりがめちゃくちゃ楽しみですね!では996は?
これもポルシェ博士のメカニズムを知りたかったから。ポルシェ用のアフターパーツも扱ってるしね。
―なるほど。ではCLですが。
実はね、これが一番乗らない(笑)。でもね、レース屋には見栄をはらなきゃなんない時があるんですよ!(笑)そんなとき用。僕にとってクルマはTPOに合わせて変えるものだからね。
―なんかリッチな使い方ですねぇ。
いやいや、そんなことないよ!東京都内に住んでいて近隣駐車場3万!とかじゃなければ、複数所有もできると思うんだよ。僕も郊外に住んでいるから、その地の利を生かしてる。だって今の子は恵まれてると思うよ!ものすごくたくさんの車種が市場にあって、しかも安いじゃない。
ローンもしっかり組めるし、シェアリングという選択肢もある。僕らの時代にはミニバンもなかったし、セドリックは高いし、ソアラも手を出せない。変えるのは中古のハチロクくらいしかなかったんだから!ある意味自動車好きとしてはこんなに恵まれた環境があるのに、どうしてもっとクルマで遊ぼう、楽しもうと思わないんだろうって思っちゃうよね。
もちろんメーカーもユーティリティ重視でイノベーションをないがしろにしてきたところにも責任があると思う。僕らはそんなユーザーとの橋渡しにもなれればいいな、とも考えているんです。
実はハーレーも所有し、2輪用のアフターパーツも製造されている金曽さん。クルマの話を始めた瞬間にポンポンと飛び出すエピソードがその情熱を物語っていました。来年こそは表彰台をエー・ピー・アール3台で染めたい!との抱負を語って下さいました。
エー・ピー・アール
http://www.apr-jp.com/index.html
チームブログ
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