トヨタ プリウスPHV 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
充電器は運転席下、配線はフロア下へ
エクステリアは、通常のプリウスにもあるライトブルーマイカメタリックのみの設定で、ドアミラーやドアハンドル、リアガーニッシュなど一部を高輝度シルバー塗装し、ボディ側面にはプラグと花をモチーフにしたサイドストライプを配する。
充電リッドが左フロントフェンダー後方に配置されているが、これはアメリカでは前から入って駐車するのが一般的だから、というのが理由とのことだ。
車両のフロント部分は配線類こそ異なるが、通常のプリウスとそれほど大きな違いはない。充電器は運転席の下に配置。電磁波の影響がないよう高圧系のものには綿密にカバーを施し、配線は基本的にすべてフロア下を通している。
シートヒーターを使って航続距離を稼ぐ
インテリアでは、通常のプリウスに対しメーターが若干変更されていて、EV走行支援表示機能が加わっている。ハイブリッドシステムインジケーター画面にはEV走行可能範囲を、エネルギーモニター画面にはEV走行可能距離を表示する機能が加わり、さらに充電電力により累積EV走行比率を表示する機能などが加えられた。
また、プラグイン効果による環境貢献度を木の成長で表現する画面も設定されている。これらにより、EV走行の効果や状況をリアルタイムに確認できて、視覚的に楽しみながらエコに貢献できるというのは非常によいことだと思う。
タイプSがベースなので、インテリアはいたって質素。ただし、通常のプリウスにはレザーシートとともに装備されるシートヒーターが、プリウスPHVではファブリック地のシートに仕込まれているのだが、これもひいてはEV走行距離を伸ばすためだ。
EVは、エアコンのヒーターを使用するとガクッと航続可能距離が下がってしまう。そこで、シートヒーターにより直接身体を温めることで、乗員に不快な思いをさせることなく、航続距離を稼ぐのが狙いという。
実際、12V-80Wという省電力仕様のシートヒーターながら、エアコンのヒーターなしでも十分な暖かさを得ることができた。
この記事にコメントする