【清水草一試乗記】このクルマ、乗ればわかるさ!!vol.2 トヨタ プリウス&日産 デュアリス編(3/3)
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:小平寛
フランス車的、日産 デュアリス
もう1台は、日産デュアリスだ。このクルマは、現代の初代プリメーラだ。完璧にヨーロッパ市場のために作ったクルマが、なぜか突然変異的に日本市場でもウケたという、本当に稀有なクルマである。
まず、パッケージングが徹底的にヨーロッパ的だ。SUVなのに、シートアレンジのバリエーションが信じられないほど乏しい!リヤシートがパタンと前に倒れるだけ!これで日本で売れるなんて信じられない!
そのかわり、シートはサイズが大きくふんわり肉厚でコシがあって、全盛期のフランス車を思わせる座り心地の良さである。クルマバカは、このシートだけでデュアリスを選んでしまいそうだ。
そして足回りがまたスバラシイ。ザックス社製のショックアブソーバーは、アタリはソフトなのに、コーナーではロールを見事に押さえ込んでくれる。日本仕様は、純ヨーロッパ仕様よりブッシュ等で若干ソフトに振ってあり、クルマバカ的にはそこが残念だが、それでもかつてのフランス車的な乗り心地が良く、飛ばすほどにスタビリティが高まるという、実に気持ちのいい走りを提供してくれる。
この記事にコメントする