【初心者向け解説】PHV、HV、EV、FCVの違いとは?代表車種やメリット・デメリットを簡単解説。

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【初心者向け解説】PHV、HV、EV、FCVの違いとは?代表車種やメリット・デメリットを簡単解説。
HV代表 PHEV/PHV FCV EV EV FCV PHV/PHEV 【図解】 画像ギャラリーはこちら

▼PHV、HV、EV、FCVの違いとは?

専門用語が多く、解りづらい自動車業界...少しでも読者の皆様のストレスを軽減すべく、それぞれの特徴をご説明いたします。解っているようで実は解っていなかった情報をお届けしますので、「いまさら聞けない!」と言う方も必見です。

注目すべき点は以下の2つです。これらのポイントを切り口として解説します。

(1)動力・エネルギー 

(2)コンセントからの充電(外部から充電できるか否か)

 解りやすいように、EVHVPHVFCVの順番で説明しますが、知りたい情報から読んで頂いても構いません。

◆EV(電気自動車)

EV
EV

【代表車種】

日産 リーフ/三菱 i-MiEV

※現行販売の国産車種はこの2車種のみ

(1)メインの動力・エネルギー:モーター・電気

(2)コンセントから充電 :できる

モーターだけでクルマを動かしますので、使用するエネルギーは100%電気です。ガソリンで動くエンジンが搭載されていないため、給油することができません。したがって、維持費はガソリン代ではなく電気代ということになります。

電気は公共設備として設置された充電スタンド、もしくは家庭用コンセントから充電します。公共設備での急速充電は、車種によりますが約30分程度で完了するので、マンションなど家庭用設備を設置できない場合でも、日常で使う分の電力は十分賄うことができます。

 <メリット>

 ★維持費が安い

・エコカー減税の減税率100%

・グリーン税制の減税率75%

・CEV補助金が適用される

 <デメリット>

 ★航続距離が短い

・充電に時間がかかる

◆HV(ハイブリッド)

HV代表

【代表車種】

トヨタ 新型プリウス

(1)メインの動力・エネルギー:エンジン・ガソリン

(2)コンセントから充電 :できない 

HVのエネルギー源はガソリンです。したがってエンジンが搭載されています。モーターもついていますが、あくまで燃費を良くするための補助的な役割。コンセントから充電できないので、維持費はガソリン代です。

そこで思うのは「モーターは何で動いているのか」という疑問。HVはエンジンで発電せず、走行中に余った力をうまく使って発電しています。そうして地道に貯めた電気で、EV走行をすることができます。

 ※エンジンを、発電することに特化させた種類のHVもありますが、詳細な説明は今回の趣旨にそぐわないため省略します。

 <メリット>

★EV走行時はガソリンを消費しないので、通常のガソリン車より航続距離が長い

・上記と同じ理由で、 通常のガソリン車より燃費が良い

・エコカー減税とグリーン税制は車種によって変わります

新型プリウスにかかる税金についてはこちら

<デメリット>

・メインはガソリンなので、EVに比べると維持費は安くない

・CEV補助金が適用されない

◆PHV(プラグインハイブリッド)

PHV/PHEV
PHEV/PHV

【代表車種】

トヨタ 新型プリウスPHV/三菱 アウトランダーPHEV

※現状、国産車種はこの2車種のみ。新型プリウスPHVは今冬発売予定。

(1)メインの動力・エネルギー:モーター・電気

(2)コンセントから充電 :できる

簡単にいえば“HVを充電できるようにしたクルマ”です。充電スタンドや家庭用コンセントから充電することが可能で、さらにエンジンも搭載されていますので、ガソリンで走行することもできます。

最大の特徴は、EVとHVでは不可能な“エンジン単体での発電”が可能なことです。PHVのエンジンは走行のためではなく、発電のためについていると言っても過言ではありません。そのため、EVのデメリットであった航続距離の短さと、HVのデメリットであった維持費の高さの両方が改善されたいいとこどりのクルマと言えます。

ちなみに、プリウスはPHV、アウトランダーはPHEVと呼ばれますが、PHVとPHEVに差はなく、メーカーでの呼称が異なるだけです。

<メリット>

★充電ができるので、維持費が比較的安い

★発電しながら走ることができるので、航続距離が圧倒的に長い

・エコカー減税の減税率100%

・グリーン税制の減税率75%

・CEV補助金が適用される

<デメリット>

・エンジンとモーターをメインユニットとして両方搭載するので、車両価格が高額

◆FCV(燃料電池自動車)

FCV
FCV

【代表車種】

トヨタ ミライ/ホンダ クラリティ FUEL CELL

(1)メインの動力・エネルギー:モーター・(車内で発電した)電気

(2)コンセントから充電 :できない

FCVは少し特殊な自動車で、その実態は“外部充電しないEV”。トヨタ ミライとホンダ クラリティ FUEL CELLは、液体水素を燃料として自家発電。自分で作った電気をエネルギー源として走行する“燃料電池自動車”です。したがって充電はせず、専用のステーションから水素を補充します。

<メリット>

・FCVが走行することで排出される二酸化炭素量はゼロ

※水素を燃料とするので、排出されるのは二酸化炭素ではなく水

<デメリット>

・水素を補充する水素ステーションの普及率が低い

・一般的な技術ではないため、車両本体価格が高い

トヨタ MIRAI(ミライ)の公道試乗レポートはこちら

▼【まとめ】PHV、HV、EV、FCVの違い

【図解】

それぞれの特徴について、いかがでしたでしょうか?これらをまとめると、

EV:モーターだけで走行する電気自動車

◆HV:エンジンをモーターで補助するガソリン車

◆PHV発電と充電の両方ができる、EVとHVのいいとこどりの車

◆FCV:(水素で)発電する電気自動車

となり、PHVはEVとHVの中間、FCVはEVの一種であることが解ります。※画像参照

HVが当たり前となった今、PHV、EV、FCV等、技術の進歩を感じる話題からは今後も目が離せません!

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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