【試乗】トヨタ 新型 パッソ[2014年4月マイナーチェンジ] 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
パッソにとって、イマドキの軽自動車は手強い競争相手だ
「これからはコンパクトカーも軽自動車と勝負せねばならない。今の軽自動車は商品力も優れ、とても手ごわい競争相手になっている。そこで新型 トヨタ パッソは、燃費性能を筆頭に、デザイン面まで含めて商品力を向上させた」と開発者は言う。
このコメントには納得できる。今では新車販売されるクルマの約40%が軽自動車になり、2014年4月の販売統計では45%に達した。クルマの売れ行きは頭打ちの状態だから、「小型&普通車から軽自動車へ」という代替えの流れが加速している。
特に今の軽自動車は背の高い車種が売れ筋で、主力グレードの価格帯も125~140万円と高い。1.0~1.3リッタークラスのコンパクトカーとほぼ同額だから、真っ向から勝負する間柄だ。
ミラージュを抜いて小型車No.1の低燃費記録27.6km/Lをマーク
そこで「トヨタ パッソ」は2014年4月にマイナーチェンジを実施して、直列3気筒1.0リッターエンジンのJC08モード燃費を27.6km/Lに向上させた。「三菱 ミラージュ」の27.2km/Lを数値上では追い抜き、ハイブリッド車を除いた小型&普通車ではトップに立つ。
フロントマスクなどの外観も変更を受け、内装では、従来は「+ Hana(プラスハナ)」のみの設定だったフロントベンチシートを標準グレードにも設定した。開発者は「ベンチシートは男性のお客様を含め、意外なほど人気を高めた」と言う。
マイナーチェンジの概要は、2014年4月14日に掲載した「トヨタ新型パッソ(2014年4月マイナーチェンジ)新型車解説」をご覧いただくとして、今回は試乗記をお伝えしたい。
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