トヨタ プリウスα (アルファ)新型車解説(3/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
7人乗りプリウスα!でもやっぱり3列目シートは補助席と考えるべき!?
フロントシートの居住性は良好。シートのサイズはベース車のプリウスと同様に十分に確保され、空間効率を高める目的で、床と座面の間隔を30mm増している。その上で、頭上の空間も25mmのプラス。開放感が強まった。
2列目シートの造りは、5人乗り、7人乗りともに共通だ。2列目を最後部に寄せると、膝先の余裕はベース車のプリウスを35mm上まわる。着座位置は80mmも高めたが、床と座面の間隔は40mmの拡大にとどまる。
荷室と3列目の足元空間を確保するため、薄型燃料タンクを新採用。ボディ骨格が前にせり出し、これを避けるべく床を40mm持ち上げたからだ。従って着座位置は80mm高くても、床と座面の間隔は40mmの拡大になる。
7人乗りの3列目は、補助席と考えたい。シートが小さく、床と座面の間隔も不足気味。膝を抱える座り方になる。頭上の空間も乏しい。身長170cmの同乗者が座ると、天井と頭部の間隔はほとんど残らない。足元空間も狭い。
1列目と3列目の乗員間隔がウィッシュを50mm下まわり、身長170cmの大人6名が乗車すると、3列目に座る同乗者の膝先空間はわずかだ。座面のボリュームは相応にあるが、座り心地は窮屈。大人6名の乗車で移動するなら、片道30分程度が限界だろう。
ラゲッジは3列目を畳むと、ミドルサイズワゴンと同程度の容量が確保される。3列目を持たない5人乗りに比べると若干下まわるが、大きな差ではない。ただし、路面と荷室床面の間隔は700mmに達し、少々高い。
荷室の床が低いノア&ヴォクシーなどから代替えするなら、3列目の居住性と、荷室の使い勝手を確認しておいたほうがいいかもしれない。
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