トヨタ 新型ハリアー vs マツダ CX-5 どっちが買い!?徹底比較(3/3)

  • 筆者: 渡辺 陽一郎
  • カメラマン:トヨタ自動車/和田清志/オートックワン編集部
トヨタ 新型ハリアー vs マツダ CX-5 どっちが買い!?徹底比較
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【新型ハリアー vs CX-5 動力性能・燃費対決】

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エンジンは、ハリアーが前述のように直列4気筒の2リッターと、2.5リッターのハイブリッドを搭載する。CX-5は直列4気筒の2リッター、2013年10月のマイナーチェンジで加わった2.5リッター、そして2.2リッターのクリーンディーゼルターボだ。

これらの内、両車ともに2リッターは廉価版と考えたい。車両重量は1500~1600kgと、さほど重くないため実用的な不満はないが、SUVでは趣味性も重視される。それを加味すると動力性能が物足りず、メカニズムも平凡。ハリアーはハイブリッドで決まりだろう。

CX-5では2.5リッターも加えたが、これは実質的に2リッターエンジンと同じ価格になる。2WD・20Sと4WD・25Sの価格差は30万4500円だが、25Sに標準装着されるディスチャージヘッドランプやリアビークルモニタリングなどが20Sでは9万4500円でオプション設定され、これに21万円の4WDも加わるから、30万4500円の差額がピッタリ埋まる。いい換えると2500ccエンジンを選べば「500cc分だけトクをする」わけだ。

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それでもベストな選択はクリーンディーゼルターボのXD。2.5リッターのガソリンエンジンに対する価格上昇は、装備の等しいLパッケージ同士で比べると37.8万円になる。そしてXDの最大トルクは4000ccのガソリンエンジン並み。2.5リッターエンジンの1.7倍に相当する。さらにJC08モード燃費も18.6km/Lだから2.5リッターの1.3倍。軽油の価格はガソリン代よりも1リッター当たり20円ほど安いので、XDはさらに燃料代を抑えられる。クリーンディーゼルターボは高出力で経済的。とても優秀なのだ。

マツダ CX-5マツダ CX-5

ちなみに実用燃費をJC08モードの85%、軽油価格を1リッター当たり140円、レギュラーガソリンを160円で計算すると、1km当たりの走行単価はXDが8.9円、2.5リッターガソリンの25Sは12.9円になる。

なので9.5万kmを走れば、燃料代の差額で37.8万円の価格差が埋まる計算だ。走行距離の伸びないユーザーが損得勘定を重視して選ぶなら25Sもアリ得るが、1年間に1.5万km以上を走るのであれば、パワフルなXDが断然有利になる。

一方、ハリアーのハイブリッドは、モーター駆動の併用によって動力性能は2.7リッターのガソリンエンジン並み。CX-5のような低回転域から沸き上がるような駆動力はないが、十分な動力性能を確保して加速感も滑らかだ。

そしてJC08モード燃費は、売れ筋になるエレガンスなどは21.4km/L。1km当たりの走行単価は前述と同じで計算で8.8円だ。XDの8.9円とほぼ同額になる。燃費数値はハリアーが優れるものの、燃料代に13%程度の差があるため、クリーンディーゼルターボのXDも意外に安い。ハイブリッドの滑らかな加速感も魅力ではあるが、「動力性能対燃費」ではCX-5のXDが圧勝する。

【新型ハリアー vs CX-5 装備・機能対決】

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価格はどうか。ハリアーにはミリ波レーダーを使ったプリクラッシュセーフティシステムとレーダークルーズコントロールが10万5000円~13万2300円でオプション設定されるが、CX-5にはこの機能がない。時速4~30kmで作動する赤外線レーザー方式のスマートシティブレーキサポートは、全車に標準装着される。

装備の条件を合わせるために安全装備を除いて考えると、ハリアーで買い得なハイブリッドエレガンスが367万円。CX-5のXDにディスチャージパッケージを加えた仕様が290万8500円だ。細かな装備の差があるとしても、60万円はCX-5が安い。XDがクリーンディーゼルターボを搭載することも考えると、一般的にはCX-5が推奨されるだろう。

この背景にあるのは、ハリアーの価格設定だ。直列4気筒の2000ccエンジンを積んだベーシックな2WDのグランドでも、車両価格は272万円に達する。横滑り防止装置やサイド&カーテンエアバッグを標準装着するとはいえ、高めの設定だ。ヴァンガード2WD・240Sは、同様の安全装備に2.4リッターエンジンを搭載して、5人乗りは242万円であった。

マツダ CX-5マツダ CX-5 「XD 2013アニバーサリー」

国内専売で内外装の凝ったSUVを造ろうとすると、価格が高めになるのは否めない。ハリアーの2WDグランドは、質感の向上を考えても254万円くらいが妥当だろう。

もっとも、SUVは内外装や雰囲気が重要で、一概に割安感だけで優劣は決められない。スペシャルティな感覚は、CX-5よりもハリアーが濃厚に漂わせている。

以上のような違いを考慮した上で、ご自身にピッタリのモデルを選んでいただきたい。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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