トヨタ アクア 新型車解説 ~40km/LのコンパクトHVの全貌~(2/3)
- 筆者: 松下 宏
3グレードのバリエーション
トヨタ アクアに設定されるグレードはL、S、Gの3グレードで、これはプリウスと同じ構成。ただし、プリウスに設定されるツーリングセレクションはアクアには用意されていない。(オプションでツーリングパッケージがある)
Lは169万円の価格が設定されていて、2モーター方式のハイブリッド車としてはかなり安めの印象だが、さすがに装備が貧弱。後席にはパワーウインドーも装備されず、手動のレギュレーターになるなど、普通のユーザーが選ぶクルマにはなりにくい。
それでもリアルーフスポイラーやUVカット機能付きフロントドアグリーンガラス、VSC&TRC&ヒルスタートアシスト、電子制御ブレーキシステム、オートエアコンなどは全車に標準で装備されているから、レンタカーやビジネスユースには一定の需要が見込めるかも知れない。
アクアはJC08モードでの燃費は全グレード共通だが、10・15モードはSとGが37.0km/Lで、Lだけが40.0km/Lを達成している。重量も軽くなっているので、装備や防音材などを省略した燃費スペシャルと見ることもできる。
普通のユーザーが選ぶならSかG
中間グレードのSになると、価格は10万円高の179万円になるが、それに合わせて装備の中身も向上する。当然ながら、リヤドアにもパワーウインドーが標準だ。
LからSになると、ほかにもタイヤサイズが14インチから15インチになり、ウォッシャー連動間欠リアワイパー、シート上下アジャスター、テレスコピックステアリング、室内各部の加飾、トノカバーなど、いろいろな装備が追加されている。
そればかりではない。後述するスマートエントリーパッケージを始めとする各種のパッケージオプションは、いずれもLでは選択することができず、SかGを選ばないと装着することができない。その意味でも一般のユーザーが買うのはS以上のグレードになる。
最上級グレードのGを選んでも、Sとの間の装備差は少ない。価格も185万円と6万円高くなるだけだから、装備の差が少ないのも当然問といば当然である。
SからGになって追加されるのは、本革巻きステアリングとアームレスト付きセンターコンソールボックス、それに室内の加飾など。本革巻きステアリングホイールが肝になるので、6万円の差ならGを選んだ方が良いだろう。
各グレードで単品オプションとして装着できるのは、SRSサイド&カーテンエアバッグや寒冷地仕様など。Lではトノカバーやアシストグリップなどもオプション設定されている。
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