やっぱランクルにはディーゼルでしょ!/トヨタ ランドクルーザープラド ディーゼル搭載モデル 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫
山道で飛ばすようなクルマではありません、もちろん
走行安定性は、2009年に登場した重量級オフロードSUVとしては満足できるが、CX-5を含めて新しいシティ派SUVが続々と登場する昨今では、古さを感じさせつつある。操舵感は鈍めで、素早い切り返しを強いられるとボディが大きめに揺り返される。
峠道を少し積極的に走ると、カーブの外側に位置する前側が沈み、対角線上の後ろ側は持ち上がり、外側の前輪は歪みやすい。その結果として旋回軌跡を拡大させる。もっともこれは「飛ばして走るクルマではありませんよっ!」というランドクルーザープラドからのメッセージでもあるだろう。
いっぽうで、悠々と走らせれば乗り心地が良い。オフロードSUVとあってサスペンションも柔軟に動く。段差を乗り越えると、太くて重いホイールが少しブルブルと震えるが、さほど気にならない。
ミニバンではないけれど、便利な7人乗り仕様もあります
日常生活での使い勝手にも触れておくと、インパネの周辺は上質だ。スイッチ類の視認性や操作性も良い。
居住性は前席は快適。ただ後席は床が高い割に座面が低いので膝が持ち上がりやすい。それでもスライド位置を後端まで寄せれば足元空間が広がり、身長170cmの大人4名が乗車した状態で、後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕ができる。だから窮屈には感じない。
TX・LパッケージとTZ-Gは3列目シートが荷室に備わるが、これは大きく膝が持ち上がる補助席だ。使う時には2列目を大きく前方にスライドさせる必要があり、6名での移動は片道30分程度だろう。それでもイザという時には役に立つ。
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