なぜ“軽最強”と呼ばれた「スズキ アルトワークス」がいま復活するのか [徹底解説](1/3)

なぜ“軽最強”と呼ばれた「スズキ アルトワークス」がいま復活するのか [徹底解説]
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あの「アルトワークス」が帰ってくる!

スズキ アルトワークス初代アルトワークス

2015年に開催された「第44回東京モーターショー2015」には、さまざまなクルマが出展されたが、スズキのブースで注目を集めていたのが『アルトワークス』だ。プロトタイプではあるが完成されており、2016年1~2月に市販される可能性が高い。

中高年齢層の読者諸兄には、アルトワークスの車名を聞いて、懐かしい気持ちになる方も多いだろう。初代モデルは2代目アルトに設定されたスポーティーグレードで発売は1987年。この時代は軽自動車のエンジン排気量は550ccを上限としたが、初代アルトワークスの最高出力は、今日と同じネット値で64馬力(7500回転)、最大トルクは7.3kg-m(4000回転)であった。

ちなみに今の軽自動車の最高出力も64馬力が上限だ。アルトワークスが64馬力を達成したことで、運輸省(現在の国土交通省)の反応を見たメーカーが「自主規制」を開始。30年近い歳月が経過した今でも同じ状態が続いている。

現在の軽自動車の車両重量は、安全装備の充実などにより、30年前の130%くらいに重くなった(軽量化に取り組んだアルトは110%少々)。もはや64馬力の数値に意味はない。

初代アルトワークスのような感動が、現行モデルで味わえる可能性も

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初代アルトワークスの登場は前述の1987年だが、それ以前にもアルトはスポーティーグレードを用意した。1985年にアルトターボを設定。この時の最高出力はグロス値で44馬力だったが、1986年にはマイナーチェンジを実施して「ターボSX」に改め、最高出力をネット値で48馬力に向上させた。同時に42馬力の「ツインカム12RS」も加えている。

つまりシングルカムのターボと自然吸気のツインカムという2種類のスポーティーグレードを選べる設定にした。この2つのメカニズムを併せ持つようにして登場したのが、ツインカムターボのアルトワークスであった。

当時のアルトターボSXやツインカム12RS、さらに小型車の「カルタスGT-i」といったスポーティーモデルは、動力性能が走行安定性に勝る印象が強かった。特にアルトの2モデルは、機敏に曲がる代わりに旋回中に内側の接地感が薄れ、ライバル車のダイハツ「ミラTR-XX」に比べると走りの総合評価はいま一歩であった。

ところが初代アルトワークスを試乗した時は驚いた。報道試乗会で車両を借り出し、駐車場を出るまでの間に、ターボSXやツインカム12RSとはまったく違う骨太で安心感の高い足まわりだと分かったからだ。スタビライザーやショックアブソーバーを巧みにチューニングして、大掛かりな変更を加えず、今風にいえばエボリューションモデルに仕上げていた。1万2000回転まで刻まれたタコメーターにも目を見張った。

このような昔話をしたのは、現行アルトにワークスが加わることで、30年近く前の感動が再び蘇る気がするからだ。

2015年3月、現行アルトにはターボRS(129万3840円/2WD)が設定されている。RSに続いてワークスが登場する流れを考えると、初代アルトワークスと同様、力の入った開発をしている可能性が高い。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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