スズキ 新型MRワゴン 試乗レポート/藤島知子(3/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:オートックワン編集部
新エンジンはとにかく爽快で乗り心地もいい!
MRワゴンには自然吸気とターボエンジンの2種類が用意されている。
燃費や効率抜きにはクルマを語りづらい時代だけに、ベーシックな自然吸気(NA)エンジンはR06A型という新開発のエンジンを採用してきた。
ちなみに、燃費は10・15モードで25.5km/L。
アイドリングストップ機構付きの仕様をもつダイハツムーヴのNAは27km/Lだけど、そうした特別な機能ナシの仕様同士で比較すると、燃費の面ではMRワゴンが0.5km/Lほど低燃費となる。
そうした細かな話は抜きにしても、走ってみるととにかく爽快!
走り出しから高速域までの加速は、新エンジンの動力向上や軽量ボディに合わせて進化した副変速機構付きCVTとの連携がスムーズでNAにありがちなパワー不足からくるフラストレーションを一切感じさせない。
カーブの立ち上がりで再加速する際に、アクセルをラフに踏み込んでみても、軽自動車初採用の吸排気VVTと賢いCVTが唐突な要求にへこたれず、スムーズに動力を引き出してくれる。クルマの姿勢が乱れるようなこともなかった。
13インチのタイヤは路面への当たりが滑らかで乗り心地がいいし、爽快感のある走りを両立させているので、お友達とのドライブが楽しくなりそうだ。
一方で、ターボエンジンは低排出ガス四つ星を達成していて、燃費は10・15モードで22.5km/L。
スズキのターボというと、青信号のスタートダッシュがレスポンスよく決まるイメージだが、エンジン回転と車速が上がるにしたがって伸びをみせていくタイプであるものの、走り出しは意外にもまったりした印象を受ける。
頻繁に高速道路を利用するとか、人や荷物を載せて上り坂を走るなんていう場合には、ターボのメリットを得られそうだ。
とはいえ、信号が多くて低速域を頻繁に使う日本の土地柄、むしろパワー的にも遜色のない自然吸気のほうが、気持ちよさを実感できる時間が長いと思う。
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