軽自動車SUV比較:ジムニー×パジェロミニ 【比較・総合評価編】(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
はたして、どちらが優れているか?
ただし、どちらが悪路に強いかと訊かれれば、一般ユーザーが常識的な使い方をする限りにおいては、「どちらも非常に優れている」と答えたいと思う。
パジェロミニの走破性だって相当なもの。大多数の人の期待値には十分に達している。ジムニーはさらに上の次元にいて、世界最高峰レベルの悪路走破性を持っている。ところが、あまりにハイレベルで、その恩恵を実際に受けられるのは、競技系などのごく一部のユーザーに限られる、という話である。
とはいえ、その「ホンモノ」ぶりに、日本だけでなく世界中にコアなファンが存在するのも事実。たとえポテンシャルをフルに発揮させる機会はなくても、イザとなったらスゴイんだぞ!というクルマを所有するという充足感も、これまたジムニーの強みといえるだろう。
それもあって、ジムニーのリセールバリューの高さは目を見張るほどで、決して低くはないパジェロミニよりもさらにだいぶ上となっている。
そしてパジェロミニは、クロカンらしいルックスを楽しみつつ、十分に高い悪路走破性を内包し、それを快適な日常性とともに味わえるところが特長。より万人向けの軽オフローダーである。
価格帯も近く、見た目の雰囲気も似ていて、小さいながらもしっかり存在感をアピールするジムニーとパジェロミニ。しかし内容的には似て非なるクルマで、どちらもそれぞれの持ち味があることを再確認することができた。今回、そんな2台を、あらためて見直した次第である
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