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試乗レポート 2015/1/7 17:39

スズキ キャリイ 試乗レポート/渡辺陽一郎(2/3)

関連: スズキ キャリイ Text: 渡辺 陽一郎 Photo: 和田清志
スズキ キャリイ 試乗レポート/渡辺陽一郎

シングルクラッチ特有の違和感を制御した5AGS

スズキ キャリイスズキ キャリイ

さて、5AGSを搭載したキャリイの運転感覚はどうか。発売当初のup!で変速時のギクシャクした動きを経験していたから、相応の覚悟で発進したが、意外にも普通だ。従来のトルクコンバーター式AT、あるいはVWのDSGなど、2組のクラッチを使うATに比べると前後方向の揺れを感じるが、アクセル開度が大きくなければ違和感はほとんどない。

これはエンジンとクラッチの制御を巧みに行っているためだ。up!などの欧州車に比べると、半クラッチの状態を少し長く使う。巧みに滑らせるから、変速してクラッチが繋がる時のショックが小さい。変速に要する時間も適度で、5速MTの操作感覚に近付けた。

ギヤ比は1速がかなりローギヤードな設定だ。荷物を満載して坂道発進をする時などを想定している。そこでATレバーを左側に移してMモードを選び、レバーを手前に引くと、停車時でも2速に入る。2速でスタートして、慌ただしいギヤチェンジを避けることも可能にした。

その後の変速も、シングルクラッチを使ったATでは自然な印象。アクセルペダルを深く踏み込まなければ、Dレンジで走っても、変速時に前後方向に揺すられない。シフトアップするタイミングを見計らってアクセルペダルを少し緩める操作をすれば、さらに滑らかに変速できる。やや面倒だがマニュアル操作をすると、変速タイミングも自分で決められる。

このあたりの制御は、日本車ならではだろう。マニュアルトランスミッションが基本になる欧州と違って、トルクコンバーター式ATが古くから普及しているため、シングルクラッチ特有の違和感が問題になりやすい。そこで制御に気を使った。

軽トラックとして満足できる走行性能と乗り心地を備える

スズキ キャリイ
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エンジンは実用回転域を重視したタイプで扱いやすい。最高出力は50馬力(5700回転)、最大トルクは6.4kg-m(3500回転)だから、市街地走行に適する。

車両重量は700kg。荷物を積んでいない状態であれば、スズキ「アルト」よりも少し軽く、動力性能はノーマルエンジンでも十分だ。

走行安定性と操舵感も、軽トラックとしては良好。荷物を積んでいない状態で運転する限り、安定性に不満を感じる場面はほとんどない。操舵感は安定性を確保するために鈍めの設定だが、違和感が生じない範囲に抑えた。

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)が1905mmと短いので、最小回転半径も3.6mと小さい。アルトやワゴンRが4.2~4.4mだから、キャリイの小回り性能は抜群だ。狭い裏道を直角に曲がる時も、スムーズに運転できる。

その一方で、ホイールベースが短いために前後方向の揺れは少し大きいが、タイヤが路面の上を細かく跳ねるような乗り心地の粗さは抑えた。軽トラックでは快適な部類に入る。

以上のようにキャリイは、軽トラックとして満足できる走行性能と乗り心地を備える。5AGSの制御も含めて、商品力を高めた。

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