スバル 新型 ステラ 試乗レポート／岡本幸一郎(1/3)

ターボはナシよ！全車、NAの3気筒エンジンとCVTという組み合わせ！

トヨタとダイハツとのアライアンス強化の一環として、スバルは軽自動車の自社開発および生産をやめ、ダイハツからOEM供給を受けることが決まったのはご存知のとおり。

そして、タントエグゼがルクラへ、ミラがプレオとしてすでに発売されているわけだが、この度、ステラの2代目として、ダイハツの最主力車種であるムーヴが供給されるはこびとなった。

ルクラやプレオのときは、すでに手を加えられないタイミングで話が決まったらしく、差別化らしい差別化がほとんどできなかったようだが、ステラでは少々事情が違って、企画の早い段階からダイハツと交渉したことで、だいぶ独自性を出すことができたようだ。イメージとしては、「初期から開発に関わった」ことを盛んにアピールしていたラクティス→トレジアの関係に近い印象だ。

モデルラインアップは、まずベース車と同じく、標準系の「ステラ」と上級スポーティ系の「ステラカスタム」の2タイプに大別される。そして、ステラは「L」、「Lリミテッドアイドリングストップ」の上下2グレード、ステラカスタムは「R」、「RリミテッドS」、「Rリミテッドアイドリングストップ」の3グレードとなっている。

特徴としては、まずムーヴカスタムの「RS」に相当するターボエンジン搭載モデルは、ステラには設定がなく、つまり全車、自然吸気の3気筒KF-VE型とCVTの組み合わせのみであること。また、カスタムの「RリミテッドS」のようにムーヴには相当するグレードのない独自のスポーティ仕様の設定がある点あたりが挙げられる。ちなみに車両価格が全体的にベース車よりも若干上がっているのだが、その価格上昇分は以下で述べるプラスアルファによるものとご理解いただければいいだろう。