あの硬派なスポーツセダンが上質なインテリアを纏った!“500台限定”スバル WRX特別仕様車「スポルヴィータ」へ試乗(3/3)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:阿部昌也
シートに座った感触は「ベース車よりも柔らか」
エクステリアもインテリアに合わせて変更が行なわれており、LEDヘッドランプやアルミホイール、ウィンドウモール、サイドガーニッシュ、トランクガーニッシュを金属調シルバーに変更。ボディカラーはスポルヴィータ専用色となる「ラピスブルーパール」を含めて計5色を用意している。
メカニズムに関しては2.0GT-Sアイサイト+専用ビルシュタイン&245/40R18タイヤ仕様と全く同じで、ベース車ではオプション設定のアドバンスドセイフティパッケージは標準装備となっている。価格は同仕様のベース車+21万6000高の390万9600円。販売台数は限定500台となっている。
ちなみに、スポルヴィータは内外装が専用仕立てなので、走りに関してはベース車と基本的には同じである。
ただ、シートに座った感触は「ノーマルよりも柔らか」であった。
日本車の革シートの多くは“張り”があるので路面からのショックの吸収性が若干劣る傾向だが、革の特性による違いなのか?それとも縫製の技術による違いなのか?ベース車よりもフィット感が高い感じがする。
ただ、個人的にはヘッドレストの「WRX S4」のロゴは逆に安っぽさを生んでしまっているのが残念である(汗)。
更にせっかくここまで拘ったのであれば、ディーラーオプションのナビゲーションではなく、フォレスターやレガシィにも採用済みの「ハーマンカードンサウンドシステム」などを装着してもよかったと思うのだが。北米仕様にはすでに設定されているわけだし…。
専用ビルシュタイン&245/40R18タイヤで、走りの質感は、「これはこれでアリ!」
走りに関しては、個人的にはスポルヴィータのキャラクターには「専用ビルシュタイン&245/40R18タイヤ仕様」ではなく、標準の225/45R18サイズの組み合わせのほうがふさわしいと思っていたのだが、実際に乗って見ると「これはこれでアリだなと」。
以前乗った245仕様はまだ走行距離が少なくアタリが取れていなかったのか、それとも個体差だったのかは解らないが、サスペンションの動きが渋い上に吸収性も悪く「WRX S4らしくないな」と感じていたのだが、今回乗ったスポルヴィータは足の動きもしなやかでスムーズ、操舵も自然で滑らかな印象だったので、これなら「245仕様でもOKかな」と。恐らく、こちらが本来の乗り味だろう。
スポルヴィータは限定500台のモデルであるが、高津氏は「私がWRX S4で目指している形の一つ」と語っており、市場の反響次第で今後カタログモデルに昇格する可能性もあるだろう。
そう、WRX S4の新しい挑戦はまだまだ続くのである。
スバル WRX S4 SporVita(スポルヴィータ)主要諸元
ベース車:WRX S4 2.0GT-S EyeSight/全長x全幅x全高:4595x1795x1475mm/ホイールベース:2650mm/車両重量:1540kg/乗車定員:5名/駆動方式:AWD(常時全輪駆動)/エンジン種類:水平対向4気筒 2.0L DOHC 16バルブ デュアルAVCS 直噴ターボ”DIT”/総排気量:1998cc/最高出力:300ps(221kW)/5600rpm/最大トルク:40.8kg-m(400N・m)/2000-4800rpm/トランスミッション:スポーツリニアトロニック(マニュアルモード付)/燃料消費率:12.4km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:245/40R18/メーカー希望小売価格:390万9,600円[消費税込み]
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