“スバリスト(スバルヲタ)”視点から見る「スバル インプレッサ マイナーチェンジ」マニアックすぎる新型車解説/マリオ高野(5/5)
- 筆者: マリオ 高野
- カメラマン:小林岳夫・マリオ高野・富士重工業(株)
ドアミラーの形状を変更し、前方視界がさらに良くなった
内外装の変更箇所については既報の通りなのでここでは省きますが、ドアミラーの形状を変更し、斜め前方向の死角が低減したことで、元々素晴らしかった前方視界がさらに良くなったことは特筆ポイントです。
参考:【解説】スバル インプレッサ マイナーチェンジ(2014年11月)新型車解説/渡辺陽一郎
そして、今回のD型から「1.6i-S」という新グレードを追加。1.6リッター車でも、もう少し装備が充実した仕様が欲しいという声に応えるために誕生しました。
見た目のスポーティさを強調し、若年層への訴求を狙います。個人的には、せっかくスポーツ性をアピールするなら新設定の1.6i-SにもMT仕様が欲しかったところですね。
1.6リッター車にもアイサイトの搭載が待ち遠しい
最後に、エンジニア氏に「1.6リッター車には何故アイサイトが付かないのか?」という疑問をぶつけたところ、「開発が間に合っていない」という回答が得られました。
アイサイトは極めて緻密で繊細なセッティングが求められるシステムであり、そのクルマの車高や車体の揺れ方、出力や制動力、挙動などの違いごとに専用のセッティングを施す必要があります。
そのため、たとえば2リッター車に装備されるアイサイトをそのまま1.6リッター車にポン付けすることは不可能(物理的には可能でも認識や制御の精度が狂う)とされています。
システムの性格上、わずかな誤作動が重大なトラブルの元となる恐れがあるので、入念なテストを実施するなどして、万全に万全を期した状態でないとリリースできないのが最大のネックとなっているとのことでありました。
輸出市場でもアイサイトの要望が高まっていることもあり、今回のD型では「Ver.3を間に合わせるので精一杯だった」ようです。
逆にいえば、開発さえ進めば1.6リッター車にも用意されるはずなので、欲しい人は気長に待ちましょう。
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