“スバル好き(ヲタ)”視点から見るスバル レヴォーグ 新型車解説(後編)/マリオ高野(2/2)

“スバル好き(ヲタ)”視点から見るスバル レヴォーグ 新型車解説(後編)/マリオ高野
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「観賞価値」の高いレヴォーグの荷室と、執念さえ感じられる「サブトランク」

スバル レヴォーグ
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ステーションワゴンであるレヴォーグにとっての実用性のキモである荷室の広さと使い勝手は、大柄ボディの現行型レガシィに遜色のないレベルに達しているところがさすがです。ステーションワゴン作りの老舗メーカーの面目躍如といえますね。

トノカバーから下の荷室容積はVDA方式で522ℓと、現行型レガシィより2ℓ多いのですが、これは荷室の床面下部に備わるサブトランク部分が加算された数字です。荷室底面の奥行きと高さは現行型レガシィよりも数センチ短いなど、床面から上の荷室空間は現行レガシィよりも若干ながら小さくなっておりますが、実質的にはほぼ同じといえるでしょう。

ボディのコンパクト化をはかりながら、ほぼ同レベルの荷室空間を実現できたポイントは、初代レガシィから25年かけて研究し続けた、リアサスの張り出しを抑えるノウハウにあり。

床下サブトランクの容量は、カー用品店で売られる洗車バケツが丸々収まるほどで、大きなリアデフを持つ4WD車とは思えない底の深さにビックリ。サブトランクには荷室容積確保への執念が感じられます。

さらに荷物を固定するためのネットやポケット、フック類の配置が絶妙であるなど、細部を細かく見れば見るほどワゴン作りの老舗らしさを感じさせられ、実用性が高いばかりでなく鑑賞価値さえ高い荷室といっても過言ではありません。

スバルの中で最も力を注いで開発されたシステム「EyeSight Ver.3」

スバル レヴォーグ

装備面の注目は、何と言ってもレヴォーグから搭載が始まる「アイサイトVer.3」です。

90年代から開発を進めてきたシステムだけに従来のアイサイトVer.2でも完成度は極めて高く、悪天候や逆行への弱さは言われているほどではなかったのですが、次々と出現する競合他社の同類システムの追従を許さないために、スバル車のあらゆる性能開発の中で、もっとも力(お金と労力)を注いで渾身開発した入魂システムとして進化しました。

まず、衝突危機に対する自動ブレーキ作動の相対速度がこれまでの30km/hから最大50km/hまで、さらに緊急ブレーキ時に制動力をアシストする相対速度は従来の50km/hから70km/hに。

自動ブレーキに関しては、過去にいろいろなクルマ雑誌の企画で実験した結果、晴天下の乾いた平坦路面では40km/h程度でも高精度に作動していましたが、この性能にさらなる磨きがかけられたことで、おそらく世界トップレベルの高精度作動を実現したと思われます。

全車速追従型オートクルーズでの自動ブレーキ&アクセルも、Ver.2でもほぼ不満なく実用に使えるものでしたが、先行車のブレーキランプ(色)を認識できるようになったので、これもより安心感が高まりました。

この手の自動安全デバイスを褒め過ぎると過信されてしまうことが心配されますが、その心配を差し引いても「日常的に安心して使える度」の高さは他の類似システムより突出したレベルにあると断言しましょう。

「EyeSight ver.3」前方車ブレーキの点灯テスト(1)「EyeSight ver.3」前方車ブレーキの点灯テスト(2)

新しいVer.3になってもレーザーやミリ波を使わず、ステレオカメラのみというシンプルな構成(現在でもなおスバルだけ)は変わりませんが、従来よりもカメラの視野が約40%も広がり、カラー認識ができるようになったことが精度アップのポイントです。

従来性能の精度向上に加え、Ver.3から追加されたアクティブレーンキープと呼ばれる自動ステアリングアシストは、約65km/h以上で走行中に車線の白線を認識して、車線からはみ出しそうになると、それを阻止する方向にステアリング操舵をアシストするのですが、テストコースで実験した限りでは、すでに高い完成度を実感しました。

レヴォーグは、スバル車好きの贔屓目を差し引いてみても極めて魅力的なクルマでありましょう!

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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