適材適所でシステムを変更するスバルの四駆は圧巻!インプレッサシリーズ・フォレスター「ビスカスLSD付きセンターデフ/MT用」編(1/2)

適材適所でシステムを変更するスバルの四駆は圧巻!インプレッサシリーズ・フォレスター「ビスカスLSD付きセンターデフ/MT用」編
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“ひとつの車種に最多で4種類の四輪駆動システムを設定”する特異なメーカー『スバル』。

ターボとNAのエンジン、さらにはATとMTのミッション違いで、それぞれ搭載する四輪駆動システムを使い分けている差を体感することができる雪上試乗会が北海道で行われた。

今回お届けするレポートは、 初回の「ACT-4」編第2回の「VTD-AWD」/「DCCD」編に続く、最終回!

果たして、マリオ高野さんのレポートやいかに・・・。

ビスカスLSD付きセンターデフ/MT用

スバル インプレッサスポーツスバル インプレッサスポーツ

【搭載車種】インプレッサシリーズ(MT車)/フォレスター(MT車)

構造:ベベルギア式センターデフ+ビスカスLSD

基本的な前後トルク配分/50:50

スバル以外のメーカーの採用率も高い、古くからあるシンプルなシステムです。

シンプルで丈夫、かつ軽量コンパクトであるのが特徴ですが、クルマの動きがすごくナチュラルということも大きな美点。自然な曲がりやすさが得られるという点では最高のシステムといえるでしょう。

信頼性の高さは、筆者が22年所有する初代WRXでも実証されています。20万キロ以上走ってもトラブルの類は皆無です。

スバル フォレスタースバル フォレスター

難点は、雪上や氷上などの低μ路の低速コーナーで、たとえば低めのギアでトラクションを強く掛けるような場面だと、トルク配分が前後に動いてしまって前に進む力が抜けてしまうこと。駆動配分は50対50を基本としながらも、その構造上、前後のどちらかが滑ってしまうと、滑ったほうにトルクが行ったり来たりしてしまい、トラクションの遅れが生じるのです。

低μ路でのタイトコーナーの立ち上がりでは、他のシステムよりも力強く加速しづらい面がありますが、四輪がしっかり接地している状況なら、アクセル全開で絶妙なドリフトアングルをつけながら豪快に立ち上がることも可能です。

いわば、これらの難点を解消したのがDCCDになるわけですが、プロのラリードライバーの話によると、速度が高い領域で曲がりやすいのはDCCDよりもビスカスLSD付きセンターデフのほうだといいます。

コーナーへの進入はビスカスLSD付きセンターデフのほうが自然でラクに行えるのだとか。

マリオさん所有のインプレッサG4

なお、他のシステムと違ってここ20年ほど改良されたという公式発表を目にした記憶がありませんが、皮肉ではなく、もはや改良する余地のないほど完成度が高いシステムともいえるのかも知れません。

筆者は初代WRXと現行型インプレッサG4で新旧2台のビスカスLSD付きセンターデフ車を所有していますが、初代WRXでは時々発生したタイトコーナーブレーキング現象がG4では一度も出ていないなど、未公表ながら多少なりとも改良されていることは間違いありません。工作精度が洗練されたような感触は確かにあります。

次期型のインプレッサではこのシステムがどうなるのか、大いに注目したいところですね。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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