スバル レガシィB4 試乗レポート

  • 筆者: 森 慶太
  • カメラマン:難波賢二
スバル レガシィB4 試乗レポート
メーター インパネ エンジン アルミホイール リアシート トランクルーム 試乗 試乗 フロントスタイリング 画像ギャラリーはこちら

本格的に変わった

メーターインパネ

4代目となる今回、ハードウェアでもっとも大きく変わったのは実は車体関係だと思う。安全性といわず快適さといわず走りのよさといわず、およそあらゆる側面に効いてくるボディ剛性を大幅に引き上げつつ、一方で重量はむしろ減らす。そのために、“超高張力”の鋼板を大量に使ってきた。簡単にいって、従来の高張力鋼板よりさらに薄くて強いパネル材料だ。たんに素材として高価なだけでなくプレス加工その他のノウハウも従来のものが必ずしもそのまま通用はしなかったはずで、つまり開発に際しては少なからぬ苦労が伴ったと想像される。一方でエンジン関係も「型式名を変えてもよかった」ほどの変わりようで、さらに(いまのところ)ターボ専用の5ATもオールニュー。サスペンションも、基本ジオメトリーから見直されている。細かくあげていけばキリがないが、要するにかなり本格的なフルモデルチェンジということだ。と同時に、今回もクルマのデキはいい。感心した。

なんと乗りやすいカタチ!

エンジン

室内に関しては、ダッシューボード等の大物樹脂部品をはじめとしていわゆる質感やデザインの洗練度が大幅に上がったこと(私にいわせればトヨタ化だが)と調整機構の改善等シートの人間工学設計がよくなったことが大きい。空間の基本的なカタチやスイッチ類の使い勝手は従来から大いにマトモだったが、今回は商品力が上がりかつ細部の煮詰めも進んだということになる。一見細かいようだが、ステアリングホイールの形状が改善されて回しやすくなったことも見逃せない。また、レガシィの伝統的美点として今回のモデルも取りまわしが非常にいい。運転席に座った瞬間から、「なんて乗りやすいクルマだ!」と思わせる。ヘンな話、カローラやヴィッツよりも狭い道が苦にならない。ただし、B4に関してはルーフ後端からCピラーにかけての造形におけるカッコよさと居住性との妥協点にホンの少し不満が残る。絶対的に悪くはないが、ボルボS60あたりはもっと上手くやっている。

どのエンジンも最高

トランクルーム

エンジンはどれも最高。ターボは、実用域の乗りやすさが格段に向上。ターボを効かせずに走ってもすごくいいし、そこから爆速域へのつながりもごくスムーズ。ただし買うなら5ATを。その5ATがまた上デキ。NAのDOHCは、ホンダのタイプR用VTECを除くとクラス世界トップの高性能で抜群に速く、実用域がヤセておらず騒音振動関係の洗練度も高い。ただし、買うならゼヒとも5MTを。4ATとの組み合わせだと、SOHCのほうが実用域はむしろ速いし抜群に乗りやすいから。今回、各種乗ったなかで私がもっとも強く感動したのがそのSOHC仕様=2.0iだった。2.0iを知らずして新型レガシィの素晴らしさを語ることはできない。仕様を問わず、走りは自由度高く安定性も優秀。楽しく快適。ブレーキの素晴らしさも特筆点。FISCOサーキットの300RからAコーナーに進入する際の170km/h前後からのフル制動は、減速感といい姿勢の安定ぶりといい感動モノだった。なお、18インチはまだ少々キマってない感じアリ。

ほとんど驚異的

試乗試乗

クルマのデキが平均点できわめて高い新型レガシィにおいて特に強くオススメできるのは、ターボ+5ATと自然吸気DOHC+5MTと同 SOHC+4AT(MTはない)の組み合わせ。セダン=B4が前提ならばオススメ1位は自然吸気DOHC+5MTとするが、それもいい悪いというよりは選びとしてとおりがいいという程度の理由からだ。上記3つのいずれかのパワートレイン構成であれば、ボディはワゴンでもセダンでもいい。お好みでどうぞ。もちろん、走りや快適さの違いを厳密にいったらセダンのほうが基本的に優秀あるいは有利であるのはいうまでもない(だから私ならB4を選ぶ)。国産とガイシャの区別なしにこのクラスから本気でいいクルマを選ぶとして、レガシィは外せない1台だ。クルマのよさを優先して考える(ということは半ば必然的にガイシャ中心のクルマ選びになる)私などにとっては、レガシィB4 2.0iのようなクルマが車両代たった218万円で買えるという事実はほとんど驚異的ですらある。

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筆者森 慶太
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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