スバル インプレッサ デザイナーインタビュー/富士重工業デザイン部シニアデザイナー 中村真一(2/4)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部
スバル インプレッサ デザイナーインタビュー/富士重工業デザイン部シニアデザイナー 中村真一
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ポイントはAピラーの付け根を前進させたこと

Designers Room スバル インプレッサ 中村真一
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AO:エクステリアは旧型よりもシャープになりましたね。

N:ボディサイズは大きくしなかったのですが、その寸法内で大きく見せることは考えました。例えばバンパーのコーナーにはエッジを立てています。これは空力的な処理でもあるんですが、ワイドに見せたいという意味も含まれています。

フェンダーアーチやドアのキャラクターラインがシャープなのは、鮮度感を出したかったからです。スバルのお客さんは1台を長く乗っていただける方が多いですし、そう乗っていただきたいと思って、10年経っても色褪せないデザインを目指しました。

AO:とても難しいテーマだと思いますが、具体的にどういう研究をしたんですか。

N:基本はエクステリアのシルエットでしょう。今はお客さんがクルマを買うプロセスが変わってきて、ウェブや雑誌の小さな写真で決めてしまう。しかもクルマと接する瞬間が減ってきています。だからこそ一瞬でメッセージを伝えなければいけないわけで、1枚の写真で言い切れるデザインを目指したのです。

Designers Room スバル インプレッサ 中村真一
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AO:その過程で、Aピラーの付け根を前進させたんですか?

N:スバルはAピラーの付け根を、ずっと前に出せないでいました。水平対向エンジンを縦置きしていたので、エンジンルームの隔壁がここにあったんです。この位置に隔壁がないと前面衝突の衝撃を受け止めることができないし、パワートレインの特徴を形として見せたいという意図もありました。

でもそれは作り手の都合であって、お客さんの希望としては、シルエットは美しく、インテリアは広くです。それに空力的にも前に出したい。じゃあ手を入れようじゃないかということになって、エンジニアも納得してくれました。

AO:フロントマスクはかなり精悍なイメージですが。

N:インプレッサで言うと、とりわけ2代目は顔の移り変わりが激しかったのですが、それはお客さんの期待だと思っています。インプレッサの顔って、皆さん話題にしてくれますよね。それだけデザインに敏感な方々が注目しているわけで、ありがたいと思っています。だからフロントマスクにはこだわりました。ただその中で、スバルらしさは大事にしたかったと考えました。

“スバルらしさ”とは?

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AO:「スバルらしさ」とは具体的にどんな部分でしょうか。

N:前回の東京モーターショーで出した「ハイブリッド・ツアラー・コンセプト」がきっかけになっています。スバルはコンセプトカーのエッセンスを市販車にあまり取り入れてこなかったんですが、インプレッサではハイブリッド・ツアラー・コンセプトのいい部分を継承していこうと思いました。

小さな写真でもメッセージが伝わる顔、遠く200mからでもスバルと分かる存在感を出したかったのです。つまりしっかりしたグリルやヘッドランプが欲しかった。これらは今までのインプレッサも持っていましたが、新型ではそこに質感を漂わせ、レガシィのお客さんも満足できる要素を盛り込んだのです。

AO:ただ同じスバルで比べると、レガシィとは方向性が違うように感じたんですが。

N:今のレガシィは大陸的なシチュエーションの中で存在が埋没してしまわない力強さを持っています。新型インプレッサは、レガシィで言えば先代と同じように、力は少し抜けているけれど、強いメッセージが宿っている点は共通しています。表情は精悍だけれど姿は知的な雰囲気を目指しています。

このクルマのテーマは「スマート&クラッシィ」なんです。乗っているお客さんもスマートに見えてほしいと願っています。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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