スバル新型インプレッサの運動性能は海外有名スポーツカーにも匹敵!SGPの登場でスバルは変わる!(2/3)

  • 筆者: 清水 和夫
  • カメラマン:小林岳夫/富士重工業
スバル新型インプレッサの運動性能は海外有名スポーツカーにも匹敵!SGPの登場でスバルは変わる!
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日米、同時に新型プラットフォームで作るのは大きなチャレンジ

スバル 次期インプレッサ(ニューヨーク国際オートショー2016)

吉永泰之社長は「世界的にクルマが足りていません。日本でも北米でも欧州でも3カ月待ちになってしまっている」と嬉しい悲鳴をあげ、今後は「インプレッサを北米で生産することで北米への供給量を増やし、日本の工場から日本市場や欧州市場への供給量を増やしていきたいのです」と語っている。

スバルが現在推し進めている中期経営計画「際立とう2020」とは、2020年に110万台+αの計画である。もちろん台数ありきではなく、ブランド戦略を含めた包括的な計画だが、すでに90万台を達成していると聞けば、計画の前倒しも可能に思えてくる。

しかし、この数字を達成するには、北米での生産台数を増やすことが必須の課題だ。一方でこれは変動する為替への耐性をつける意味もある。

ともあれ、北米と日本の工場で同時に新型車を新型プラットフォームで作ることは大きなチャレンジであるに違いない。

厳密に言えばパワーユニットも変えており、すべてブランニューでこのタイミングに間に合わせたのは神業ともいえるのではないだろうか。

「実は2014年末から、2016年のインプレッサまで新型車はありませんでした。その間を乗り切るのは本当に大変だったのです」。

そう言って吉永社長はホッとした表情を見せたが、前述のとおり、乗り切るどころか納車3カ月待ちの状態が続いているのである。スバルにとって、これからさらなる攻勢があると考えていいだろう。

新型インプレッサの開発にはふたつの大きな課題

スバル 次期インプレッサ

スバルには根強いファンがいる。彼らが愛して止まない“スバルらしさ”とは、なんといっても安全性能の高さに尽きる。それと同時にドライブする楽しさも必要だ。

インプレッサは、スバルのラインナップのなかにあってはスモールセグメントに属するので、結果的に若いドライバーが多い。やはりスポーティでカジュアルな感覚、軽快感のある走りが求められるのである。

つまり、新型インプレッサの開発にはふたつの大きな課題があった。

ひとつはインプレッサ自体の代替わり。もうひとつは次世代のスバルの基礎固めだ。

新開発のSGPは“スバルらしさ”を一気に高めることが期待される。車種の少ないスバルの次世代の基礎を作ることはSGPの重大な使命なのだ。

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清水 和夫
筆者清水 和夫

1954年生まれ。1972年のラリーデビュー以来、国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして、自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。近年注目の集まる次世代自動車には独自の視点を展開し自動車国際産業論に精通する。一方、スポーツカーや安全運転のインストラクター業もこなす異色な活動を行っている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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