スバル 新型インプレッサ│2016年フルモデルチェンジ最新情報【初心者向け解説】

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◆インプレッサという名前に込められた意味とは

世界的に見ても珍しい、水平対向エンジンを搭載するスバルのクルマ。モデルラインアップの中でもエントリーモデルとなり、販売台数の大半を占めているインプレッサですが、その名前には『新しい時代に新鮮な印象"Impression"を与える』という意味が込められています。

歴代のインプレッサでは、込められた想いの通り、世界ラリー選手権をはじめとするモータースポーツでの活躍や衝突安全テストで最高評価を取得、さらにアイサイトによる衝突軽減ブレーキの搭載等、モデルチェンジの度にその時代には無かった新鮮な印象をもたらしてきました。

5代目となる今回のフルモデルチェンジは、クルマの骨格であるプラットフォームの一新日本車で初めて歩行者用のエアバッグを標準搭載、さらに高くなった内装の質感、Dynamic×Solid(ダイナミック×ソリッド)という新しいデザインコンセプトの採用等、今までのモデルチェンジで感じてきたよりも、さらに強烈に、スバルの新しい時代が到来したことを印象付ける進化を果たしました。そして、それを裏付けるように新型インプレッサは“2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー”を獲得しています。

この後にフルモデルチェンジを迎える事になるフォレスターやレガシィの先駆けとして、次世代スバルの幕開けを印象付ける一台。その想いが、新型インプレッサには込められているのです。

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◆モデルチェンジで新型インプレッサは何が変わった?

フルモデルチェンジを果たした新型インプレッサ。大きく変わったのは下記の3点です。

(1)SGPの初採用

※SGP=スバルグローバルプラットフォーム

(2)歩行者用エアバッグの初採用

(3)アイサイトVer.3が全車標準装備

新型インプレッサでは、クルマの骨格ともいえるプラットフォームが一新されました。これによってボディ全体がカッチリとしたことで、直進の安定感、ステアリングを切りこんだ時の反応が大きく進化。今まで以上に快適に、ドライバーの意のままに走ってくれる走行性能をもたらしています。また、世界最高水準の衝突安全性能を誇り、万が一ぶつかってしまった時でも安心できるよう、作りこまれています。

ボンネットの下に搭載された歩行者用のエアバッグは、国産車では初めての採用となり、全車に標準で装備されます。歩行者用エアバッグは、人と衝突した場合にエアバッグ展開部に頭がぶつかる25~60km/hの速度で作動し、こちらも万が一、衝突してしまった場合の被害を最小限に食い止めるようになっています。

上記2点は、万が一衝突した場合の安全性を意識していますが、それ以前にぶつからない為の取り組みである、アイサイトver.3が全車に標準装備となっている点も大きな進化です。 まさに、乗る人にも一般の歩行者にも、全ての人から愛されるように、愛で選び、愛でつくられたクルマに進化を果たしています。

▽歩行者用エアバッグ作動の様子

▽歩行者用エアバッグの詳細

新型スバル インプレッサのデザイン変更点まとめ。外装デザイン

新型インプレッサのデザインを語る上で鍵となるのは、初めて導入された"Dynamic×Solid"と呼ばれる新しいデザインコンセプトです。

新型インプレッサから採用された、このデザインコンセプト。ドライブする楽しさや鍛えられた美しさを表現する躍動感"Dynamic"と、クルマの機能やスバルの技術を象徴する塊感"Solid"の掛け合わせによってクルマのデザインを生みだしています。

Dynamicの表現としては、水平対向エンジンのピストンをモチーフにしたフロントライトやテールランプの"コ"の字、ドア部分を通る"V"の字のVIZIVラインで躍動感を表現。一方Solidの表現は、極限まで空力性能を追求した機能美に現れ、このクラスでは考えられない程低い空気抵抗値を実現しています。

往々にして、デザイン性を追求していくとボディサイズが横に広がり大きくなってしまいますが、新型インプレッサでは全長が先代インプレッサより4460mmと40mm長く、ボディの全幅こそ1775mmと35mm広くなっていますが、ドアミラーの両端で測った寸法は先代インプレッサと全く同じ2019mm。さらには最小回転半径も5.3mと先代インプレッサと同じ値をキープしています。

大きくデザインにこだわりつつ、今までの実用性を損なわない。新型インプレッサでは、見事にこの二つを両立させたデザインに仕上がっています。

新型スバル インプレッサのデザイン変更点まとめ。内装デザイン

新型インプレッサでは、内装のデザインも大きな進化を遂げています。まず、室内のサイズは、先代インプレッサよりも25mm増えたホイールベースの恩恵で後部座席の足元スペースが広がった他、全幅も増えたことによって横方向にもゆとりのスペースを実現しています。

先代インプレッサまでは、のっぺりとした印象を持ったダッシュボードですが、新型は全体的に起伏に富んだ、抑揚の有るデザインになっている他、ついにパーキングブレーキがスイッチとなったことでシフトノブ周辺もすっきりしているのも大きな変化です。

さらに、ダッシュボードをはじめとした部分に柔らかい素材を採用している他、上級グレードではダブルステッチが採用されるなど、今までのインプレッサでは考えられないような、質の高さを実現しています。

中央部分にはマルチファンクションディスプレイが装備されているのは先代インプレッサと同様ですが、新型インプレッサ用に専用設計された8インチの大型ナビが選べるというのも見逃せないポイントです。

新しいデザインになったシートは、適度に体を包み込むような形状になっていて、グレードによってトリコット生地か、ファブリックとトリコット生地、オプションで本革シートが選択できます。

新型インプレッサのグレード構成。価格と燃費について。

新型インプレッサのグレードは、1.6Lエンジンを搭載する1.6i-Lアイサイト、2.0Lエンジンを搭載し、ベーシックな装備の2.0i-Lアイサイト、同じく2.0Lエンジンを搭載した上級装備の2.0i-Sアイサイトの合計3つです。それぞれに2WDとAWDの駆動方式が用意されています。

インプレッサには、ハッチバックタイプの“スポーツ”とセダンタイプの“G4”との2種類が存在し、それぞれ上記3種類のグレード構成ですが、ボディタイプが違っても、同じ名前のグレードであれば標準装備は変わりません。

スポーツとG4でグレードと価格に差はなく、各グレードの価格と燃費は次のようになっています。

1.6i-Lアイサイト

2WD:192万2400円 18.2km/L

AWD:213万8400円 17.0km/L

2.0i-Lアイサイト

2WD:216万円 17.0km/L

AWD:237万6000円 16.8km/L

2.0i-Sアイサイト

2WD:237万6000円 16.0km/L

AWD:259万2000円 15.8km/L

まず、ベースとなる1.6i-Lアイサイトでは運転モードのSI-DRIVEが選択できない他、ホイールが16インチ、スタビライザーが前輪のみと、主に走行性能の面で他のグレードと差が大きくなっています。また、エンジンのスタートも鍵を差し込んで捻るシリンダー式、キーレスエントリーもオプションです。

2.0i-Lアイサイトには、上述に加えてホイールが17インチ、スピーカーが2個増えてフロント4個、さらにダッシュボードをはじめとする各部の質感が大きく変わっています。バニティミラーに照明が付くのも、2.0i-Lアイサイトから。勿論、キーレス、プッシュスタートも標準装備となっています。

2.0i-Sアイサイトにはさらに、18インチホイールにサイドシルスポイラー等の外観パーツや、運転席&助手席8ウェイパワーシートが追加され、新型インプレッサで唯一アクティブトルクベクタリングというコーナーリング性能向上技術が装備されています。

 尚、どのグレードでもアイサイトやサイド&カーテンエアバッグ、歩行者保護エアバッグは標準装備となっています。

※[試乗]スバル 新型インプレッサを遂に公道で試す!

※【動画】「スバル インプレッサスポーツ」を飯田裕子さんが“女性目線”でインプレッション!

 

新型インプレッサはMTが廃止!?

1992年にインプレッサが誕生した当時、世界ラリー選手権に参戦するベース車両という意味合いがあったため、モータースポーツに参加するためには必須となるMTモデルも当然ラインアップに用意されていました。

また、2010年までは、ニュルブルクリンク24時間耐久レースで活躍した高性能スポーツモデルとして、WRX STIラインナップに入っていた為、当然のようにMTモデルがラインナップに設定されていました。

スポーツモデルのWRX STIが独立した4代目のインプレッサでも、MTモデルは1.6L AWDのみながら設定が残り、貴重なAWDのMT車両として、特に寒冷地の教習車として活躍を見せています。

しかし、これまで続いてきたインプレッサのMTモデルも、新型インプレッサへのモデルチェンジによって廃止されることとなりました。

最大の理由は、電動パーキングブレーキと連動するアイサイトが全車標準装備となり、サイドブレーキを必要とするMT車専用のダッシュボードやセンターコンソールを、改めて作るだけの需要が見込めなかった事が挙げられます。また、CVTのマニュアルモードやアクティブトルクベクタリングによって、充分スポーティな走りを実現していることも、理由の一つと言えるでしょう。

インプレッサに用意され続けたMTの伝統は、新型へのモデルチェンジで途絶える事となりますが、WRX STIに受け継がれていく事でしょう。

 

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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