エコカーの真相/第十一回 聖地「ニュル」にエコカーは居るのか!?(2/3)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史
地元D(ドイツ)、近隣のNL(ネイザーランド/オランダ)に混じって、右ハンドル車のGB軍団が幅をきかせている。彼らが持ち込んでくるのが、新旧の三菱「ランエボ」、スバル「WRX」、そして日産「GT-R」。
これら、日系ニュル御三家は当然、地元ドイツからの参加も多い。「GT-R」については、ニュルのコースマーシャルカーにも採用されている「35GT-R」が多い。
この他では、フォード「フォーカスRS」が数台いた。
ルノー、プジョーなどフランス勢、さらにはメルセデス、フェラーリ、ランボルギーニなど高級車の参加は少ない。また筆者のこれまでの経験では、ニュルスポーツ走行に参加するフェラーリは「あまり運転が上手くない人」が多い。
そして今回、気になったのが、中国人の多さだ。
どうやら、中国の自動車雑誌が紙媒体とウェブ用の取材に来ているようだ。参加者は、中国人富裕層と雑誌記者が混ざっている感じだ。
彼らは「GT2」「M3」「ランエボ」など、いかにもニュルらしいクルマを持ち込んでいる。ナンバーは中国ではないので、地元で手配したクルマだろう。
中国では、輸入車としてVWの参入が早かったことから、欧州自動車産業を尊重する人たちが多い。欧州車の開発のキモであるニュルに対して、崇拝する気持ちが沸くのだろう。
ということは、まさか近い将来、ニュルのパクリが中国に出来るかも・・・?
本連載で「セグウェイ」パクリの「チェグウェイ(チャイナのセグウェイ)」を以前ご紹介した。「ニュルブルクリンク」ならぬ、チャイナのニュル「チェルブルクリンク」が建設される日が来るのかもしれない・・・。
日本ではホンダの北海道・鷹栖テストコースのなかには、ニュルを参考にした部分がある。だが、中国のことだ。中国内でニュルに近い地形を探し出し、そこにニュル完全コピーが誕生するのかもしれない。
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