autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム 2010年年間新車販売ランキング/松下宏

自動車評論家コラム 2011/1/25 13:33

2010年年間新車販売ランキング/松下宏(1/2)

Text: 松下 宏
2010年年間新車販売ランキング/松下宏

2010年は前年比7.5%増の回復を示すものの、500万台には至らず

2010年の新車販売台数は登録車が3,229,716台と、前年に比べると10%以上増加し、改めて300万台の大台を確保した。

一方、軽自動車は1,726,322台で2%ほどの伸びにとどまったため、全体では7.5%増の4,956,038台に終わり、500万台の大台を確保するには至らなかった。

1年の前半はエコカー補助金が貢献して販売台数が回復したが、9月に補助金が予算切れになった後は急速に販売が落ち込み、今ひとつ物足りない結果となったのが2010年の新車販売であったといえる。

ダイハツ タントエグゼ

また、登録車の伸び率が比較的高かった割に軽自動車の伸び率が小さめだったのは、エコカー補助金でいわれなき差別を受けたからだ。

登録車なら最大25万円の補助金を受け取れたのに、軽自動車における補助金額は最大でも半額の12.5万円と、お得感が薄かった。また、エコカー減税にしても、そもそも税額の少ない軽自動車では受けられる恩恵も少ない。これらが登録車有利、軽自動車不利の状況を招いた理由である。

補助金が完全になくなった2011年の新車販売が、どのような動きになるか注目される。

エコカー減税は2011年を通じて続くので、引き続き登録車有利、軽自動車不利の状況は続くのだが、エコカー補助金がなくなった分だけ差は縮小している。

2010年新車販売ランキング:メーカー別/トヨタが圧倒的な強みを見せる

※()内は販売台数

1位:トヨタ(1,554,853)/2位:ホンダ(651,997)

3位:スズキ(620,750)/4位:日産(618,402)

5位:ダイハツ(608,510)/6位:マツダ(223,747)

7位:スバル(176,697)/8位:三菱(175,883)

輸入車(225,083台)

主要メーカーの新車販売台数を見ると、唯一登録車だけを販売して軽自動車を販売していないトヨタが、1,554,853台を販売して断然の首位。

登録車だけで見れば48.1%と、5割に近いシェアを確保している。2位のホンダと3位スズキ、4位日産、5位ダイハツまでの4社が60万台レベルで並んでいる。

日産は2年連続して4位へ留まっており、かつてトヨタと首位争いをしていた時代の面影は無くなってしまった。

スズキとダイハツは軽自動車の比率が圧倒的に高いので、単純に日産と比較するわけにはいかないが、登録車だけで見たとしても2009年は日産がホンダを上回っていたものの、2010年にはホンダに抜かれて3位。

日産 新型マーチ

2010年の日産は多くの新型車を投入したが、伸び率が小さめで、結果としてホンダの後塵を拝することになった。

スズキは軽自動車首位の座をダイハツに奪われたままだが、ダイハツのスバルへのOEM供給は僅かであるのに対し、スズキは日産やマツダへOEM供給している台数が多い。

軽自動車の生産台数を見ると、スズキがまだ実質的には軽自動車首位であるのが分かる。

ダイハツは売れる登録車を持っていないため、販売したクルマのほとんどが軽自動車で、軽だけで60万台を超えている。複数の売れる車種を持っていることが安定した販売につながっているのだろう。

6位はマツダで、7位のスバルと8位の三菱は接戦状態。また、輸入車は全体で225,083台となり、前年に比べて26.1%の増加を示したが、これはマーチを含んだ台数であるためだ。

海外ブランド車だけに絞った純輸入車で見ると182,082台にとどまっており、伸び率も13.2%とほぼ半分になる。輸入車はリーマンショック後の落ち込みが大きかった分だけやや強めに回復しているが、2011年はどうなるかが注目される。

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