メルセデス・ベンツ Tec Day 現地レポート(2/2)

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
メルセデス・ベンツ Tec Day 現地レポート
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メルセデスの安全は、技術のみならず発想によっても支えられている

バーチャルテストは、テストカーを試し、問題点を洗い出すためのものだが、もっと手前の段階の「どんなクルマを作るのか?」という企画を左右する“発想法”に関するワークショップが興味深かった。

カスタマーリサーチセンターのゴーツ・レンナー博士のワークショップだ。

「年間、60から80回のワークショップを開催し、1,500名の一般顧客が参加しています。ここで行われた7つのワークショップから600のアイデアが現行のEクラスに採用されました」

僕ら日本からのメディアに課せられたテーマは、「2030年に感じる快適とは?」だった。

そこから発想できるコトやモノを参加者同士でどんどん紙に書いていき、それを一片ずつ切り取り、グループ毎に仕分けし、その紙片をみんなで精査。その後に、「2030年の快適」を一台のクルマにまとめるスケッチを書く。同じようなことを、どこかで行った憶えがあるゾ?

KJ法じゃないか!東京工業大学名誉教授川喜田二郎氏が考案した発想法で、高校生の時に学校で習った。いかに既成概念に囚われず、大胆な発想を以てブレイクスルーできるか、がその狙いで、レンナー博士も「“突然の閃き”か“整然とした生成”か?」と問い掛けてきた。

ダイムラーの有名な「The Best or Nothing(最善か無か?)」というキャッチフレーズはワークショップでも何度も聞かされたが、メルセデスベンツも今ではそのような独善的な思想(それもまた、メルセデスの魅力となっているのだが)によるだけではなく、あまねく発想を一般に求めているのである。

安全は、技術とともにある発想によっても支えられていることを雄弁に物語っていた。

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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