ギネス最高速記録のヴェイロンも登場!第60回ペブルビーチ・コンクールデレガンス
- 筆者:
- カメラマン:佐藤靖彦
今年も、米国 カリフォルニア州モントレーにおいて60回目を迎える「ペブルビーチ・コンクールデレガンス」が開催された。
ペブルビーチ・コンクールデレガンスとは、ペブルビーチ・ゴルフコースにおいて毎年開催される、極上のクラシックカーを審査する品評会(コンクール)のこと。
高級リゾート地で開かれる同イベントには、クラシックカー以外にも近年では自動車メーカーも出展しており、新型モデルが公開されることも多い。
本年度も、1,200ps(!)へ到達した「ヴェイロン」など要注目モデルが登場したので、以下にご紹介したい。
ブガッティ ヴェイロン 16.4スーパースポーツ
ブガッティ ヴェイロン16.4に、スーパースポーツと呼ばれるハイエンドモデルが登場した。
ボディデザインは、基本的にはこれまでのヴェイロンと共通のシルエットを持つが、さらにエアロダイナミクスを最適化するために、ルーフ後方の左右にあったエアインテークを、NACAダクトに改良するなど、そのディテールはスーパースポーツに独自のものとされている。
ミッドに搭載される、8LのW型16気筒+4ターボエンジンは、標準仕様の1,001psから、一気に1,200psへとパワーアップ。
最高速はリミッター作動により415km/hに制限されるが、今回の発表に先立ってVWのテストコースで行われた最高速チャレンジでは「431.072km/h」という、ロードカーとして世界最高記録を樹立することにも成功している。
モントレーのイベントには、その最高速チャレンジに使用したモデルも、テストドライバーとともに姿を現し、ゲストからの熱い視線を集めていた。
モーガン エヴァGT
ブリティッシュスポーツの老舗ブランド「モーガン」から、2012年にパフォーマンスをさらに極めた新型車が発表されることになった。
今回ペブルビーチ・コンクールデレガンスの会場で、そのデザイン・モックアップを初公開したエヴァGTが、その期待のニューモデルだ。
エクステリアデザインはモーガンの伝統的な手法を継承した、ロングノーズ&ショートデッキのコンセプトだが、その滑らかなライン構成からは、卓越したエアロダイナミクスを容易に想像することができる。
アルミニウムによる軽量シャシーに組み合わされるエンジンは、BMW製の3L直列6気筒+ツインターボを計画。
最高出力は306psとされるが、徹底した軽量化により、車重を1,250kgに抑えたことで、0-100km/h加速で4.5秒という加速性能を実現する。インテリアは、モーガンのクラフトマンシップが発揮される、きわめて高級なフィニッシュとなる予定。
そのデビューが今から楽しみだ。
インフィニティ IPL Gクーペ
インフィニティは、ペブルビーチ・コンクールデレガンスの開催に併せ、さらなるスポーツ&プレミアム・ラインとして、IPL=インフィニティ・パフォーマンス・ラインを誕生させたことを発表した。
その第一弾モデルとなったのが、Gクーペ=スカイライン クーペをベースに製作されたこのモデル。前後のバンパースポイラーやサイドステップ、専用デザインの19インチホイールなどの採用で、そのエクステリアはさらにスポーティなテイストへと変化。
3.7LのV型6気筒エンジンも、ECUやエグゾーストなどのチューニングにより、348ps仕様へとさらに強化されることになった。
前後のスポーツ サスペンションや、ギア比をよりクイックな方向へと見直したステアリングも、このIPL Gクーペのためのスペシャル。北米によるセールス開始は12月に予定されており、今後はさらに幅広いモデルで、IPL仕様が設定されていくことになるという。
ロータス イクソス
タイプ125の社内コードを掲げて、ロータスが開発したエクソスは、25台の限定生産を計画する、VIPカスタマーのためのサーキット走行専用車。
コンセプトとしては、フェラーリのFXXや599XXなどと同様である。そのデザインは、まさに最新のF1マシンといった印象。
搭載されるエンジンは、コスワース製の3.5L版V型8気筒で、最高出力は640ps。
これにシーケンシャルタイプの6速MTを組み合わせる。一方ウェイトは、ドライ状態でわずかに650kgというのだから、そのパフォーマンスはもちろんF1マシンのそれに限りなく近い。
ロータスはこのマシンを操るカスタマーのために、ドライブレッスンのほかに、フィジカル&メンタルトレーニングなど、さまざまなプログラムを用意。そのインストラクターには、実際にF1 GPで活躍したドライバーの名前も挙がっているという。
プライスは驚異の100万ドル=約8,500万円。まさに衝撃の新型車である。
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