autoc-one.jp 記事・レポート 特集 特別企画 竹岡圭×小沢コージが語る 〜オンナ目線・オトコ目線のクルマ選び 新型マーチ編〜 04

オンナ目線・オトコ目線のクルマ選び[新型マーチ編]

小沢コージが語る「オトコ目線」のクルマ選び

とはいえマトモに走らなきゃしょうがない。論より証拠で乗ってみると、インテリアはすばりシンプル。過剰なキュートさはなく、潔い作りだ。

メーターまわりこそ、楕円のカバーで覆われ、空気吹き出し口やエアコン操作パネルにせよ、丸型で可愛いが、良い意味でそれだけ。国内では軽自動車でさえ、過剰なファンシーデザインが当たり前になった今、逆に世界で売れているコンパクトカーに共通している「シンプル」なテイストに仕上げている。
そして意外とイケてるのがシート。見た目はそっけないが、座り心地がしっかりしており、妙に世界レベルの作りを感じたりする。

さらに走り出すと、これまたシャープ。ピークパワーは旧型の90psに比べ、逆に79psと落ちているわけだが、軽量ボディとの相性も良くキビキビ走る。特に低速トルクを倍増させる副変速機付きエクストロニックCVTが効いてるようで、大の男が2人と乗っても不満ナシ。というか、0-100km/h加速データにしろ旧型よりも良く、ホントにエンジンパワーだけじゃ速さがわからない時代だ。

それより最大の収穫はハンドリングで、電動パワステ採用といったいかにも人工的だったフィーリングは相当改善されてナチュラルに。乗り心地も硬めでスポーティでありつつ、不快さはない。
もちろん高級セダンほどの重厚感や、本格スポーツカーほどのシャープさはないが、ほど良く気持ちいい感じ。

というわけでいつもマーチに乗ると妙に時代を感じる。今はこんな感じか、これくらいのバランスなのか…と。
旧型のキュートデザインは確かに良かった。でも確かに可愛“過ぎ”た気はしていた。広さや実用性も、世界で使うには少し足りない気がしていた。
一方で、パワートレインだ。確かにエコロジーの時代とはいえ、すべて複雑なハイブリッドになるとは思えないし、だいたい値段が高くなりすぎる…と思っていたら旧型据え置きレベルで、一部を除きほぼ全グレードにアイドリングストップ付きを実現するとは。エンジンも1.2リッターの排気量でトルクをそこそこ出しつつ、無駄の少ない直列3気筒レイアウトで効率を稼ぐ戦略。

ぶっちゃけ、コンパクトカーは各メーカーの幕の内弁当だと思う。それぞれの技術レベルに言うほどの違いはない。それより、センスとノリでいかに、美味しそうに楽しそうにイケてるように魅せるのか…その勝負だ。

最新マーチに乗ると、いつも今を生きている気になれる。日本にいながら、パリ、ロンドン、ミュンヘン…今回からはバンコク、北京、ジャカルタにも行ける・・・そんな気がする。日本が生んだ1つの世界標準カー、日産マーチ。それは私にいつでも時代の空気を教え、元気を与えてくれるクルマなのだ。
過剰でも過不足でもない絶妙なさじ加減。それはいつでも変わらない。

いままでのマーチの固定概念を捨てて、新型マーチに試乗して世界の風を肌で感じてみてはいかがだろうか。