autoc-one.jp 記事・レポート 特集 特別企画 竹岡圭×小沢コージが語る 〜オンナ目線・オトコ目線のクルマ選び 新型マーチ編〜 03

オンナ目線・オトコ目線のクルマ選び[新型マーチ編]

小沢コージが語る「オトコ目線」のクルマ選び

振り返ればマーチは、街の風景を少しづつ変えていったクルマなんだと思う。82年に出た初代は当時の国産車らしく、角張ったボクシーなデザインを持ちつつも意外な国際派で、ヨーロッパでも発売されただけでなく、ターボエンジン車やキャンバストップ仕様まで追加され、しまいにはWRCにも登場したプロフィールを持つ。
92年登場の2代目は、ご存じ丸っこいキュートデザインをコンパクトカーとして世界に先駆けて採用。新たな基準を作った。それでいて適度な実用性と走りを持ち、日本車で初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーとヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーのダブルを受賞した。

この頃からだろうか。海外、特にヨーロッパでマーチ(現地名マイクラ)を見ると妙にうれしくなったのは。向こうで普通に街に溶け込んでいるのを見ると、ちゃっかり自分まで国際化されたような気になった。
そして、今も世界を走っている3代目は、コンパクトカーにデザイン革命をもたらした。カエルのようなキュートな顔つきに、幾何学的なリアドア。こんなにかわいいのがベーシックカーでいいの?と衝撃を受けたほど。言わば日本のアイドルを、突如世界に輸出してしまうようなものだ。しかもマイクラC+Cという名のオープンモデルまで登場した。

その結果、初代から3代目までひっくるめて遂に世界トータル565万台を突破!日産のサキヨミは世界でズバズバ当たったわけだ。そして満を持して8年ぶりに登場した4代目はというと…

正直、「オッ」と思った。今度はこの手で来たのかと。それはまずデザインから伺える。なにしろ今までのようなフェイスを踏襲しつつも、ボディは肉体派で、その佇まいは欧州のホットハッチ車を彷彿とさせる。
サイズも主に全長とホイールベースが伸びて、全長3780×全幅1665×全高1515㎜。日本で大事な5ナンバー枠をキープしつつ、見事スケールアップ。特にリアシートの拡大が効いてるようで、身長176cmの私が前後に乗ってもとりあえず問題ナシ。ラゲッジ容量も226リッターと日常生活で全く問題ない容量になっている。

注目はやっぱりエコな動力性能だ。今回はエンジンにオール新開発の軽量かつ高効率な1.2リッター直列3気筒エンジンを採用し、トランスミッションは日産自慢のエクストロニックCVTと組み合わせる。結果、従来より高剛性でありつつ、80kgも軽くなった新プラットフォーム採用のボディや、オルタネータ回生システム、転がり抵抗の改善などと相まり、10・15モード燃費でリッター26kmを達成!実に旧型比で4割近い改善だ。

中でも効いてるのが、日産が事実上、一部を除きほぼ全グレードに採用したといえる新型アイドリングストップで、今までなかったATやCVTにも対応できるタイプ。なにしろ、エンジンに逆回転センサーを搭載。停止時のクランク角などを適度にコントロールし、始動2回転目で確実に点火。たった0.4秒でリスタートできるようになったのだから素晴らしい。

本当に見事な倹約精神をお持ちなわけで、生活力もバッチリなのだ。 お値段も凄くて、今回から生産をタイに移すことにより、ベーシックな廉価モデルを、遂に100万円切りの99万9600円で発売。コイツはアイドリングストップ機能すらないグレードだが、オーバー110万円が当たり前だった旧型を考えると、事実上いままでよりお値打ちということになる。
すべてが新しくなった上、値下げというのは今のデフレ時代にも適合してるわけで、最初の2週間で受注1万台突破もうなづける。