日産 新型エルグランド デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 大月圭介(1/4)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部
日産 新型エルグランド デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 大月圭介
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日本ではあまり大きく取り沙汰されないカーデザインという分野。

当然カーデザイナーも同じである。

日本は自動車先進国でありながら、現代の若者の自動車離れは加速度を増す一方だ。そこでオートックワンは、クルマの楽しみ方の一つに“デザイン”という、もう一つの分野が存在することを、多くの若者に認識してもらおうと考えた。

このクルマは誰が、どんなコンセプトのもと、どんな想いで、デザインを行ったのか。

話題のクルマを監修したデザイナーに、オートックワンが一早くクローズアップ。一線で活躍するデザイナー達による、その造形に託した熱いメッセージを、インタビューで解き明かす企画、

それが、DESIGNERS ROOMである。

ELGRANDチーフデザイナー大月圭介氏にクローズアップ

ELGRANDチーフデザイナー大月圭介氏

全高を約100mmも低め、FRからFFへ転換するなど、大胆なモデルチェンジを敢行する新型エルグランドは、デザインも現行型とは一変した。

明確なブランドイメージと根強いユーザーの支持があるなか、作り手はいかなる意志を持って革新に取り組んだのか。長年北米で活動してきた経験豊富なデザイナー、大月圭介氏に伺った。

高級乗用車のような艶っぽさを表現したかった

オートックワン(以下A)エルグランドというブランドについて、デザイナーの視点ではどう考えていますか

大月氏(以下O):商品としてイメージが確立したモデルです。商用車的ではない、乗用車的なミニバンを日本でいち早く確立した1台で、それをカタチで表現できているクルマだと思います。具体的には、立体的な強さ、存在感、クオリティの高さなどがエルグランドらしさになるでしょう。

A:車高が低くなることは、デザインを手掛ける前から決まっていたのでしょうか

O:まずパッケージありきです。重心を下げ、操縦安定性と乗り心地を高いレベルで両立させるのが企画の狙いでした。幅もワイドにして、低く幅広いプロポーションを実現することも最初から決まっていました。

プロポーションが一新して、変えた意図がクリアなわけです。それをデザインで表現しようと考えました。

A:新型のデザインでいちばんのポイントはどこでしょう

新型エルグランド

O:パッセンジャーカーであることを表現すべく、高さと幅の関係を強調した骨格を作りました。ドアに厚みを持たせて立体感を出し、ウエストラインは下げないでボディを厚く見せました。

低重心で下半身を厚く立体的にすることで、高級乗用車のような艶っぽさを表現した。それがコアになる部分です。

A:従来のミニバンは、スクエアでプレーンな造形が主流でした。そこから抜け出すのに迷いはありませんでしたか

O:なかったです。ただ、単純に上からつぶした表現では大きい小さいの議論になってしまうので、低さを違う価値にすることを心がけました。

商品企画の段階で了解していたことですが、全幅の中で室内空間を必要なレベルに抑え、デザインに寸法を取ったり。電車っぽくない、自動車的な表現にしたかったのです。

A:ボディサイドのデザインは従来のミニバンにはなかった発想ですね

O:従来のエルグランドは、運転席をひとまとめとして、太いピラーを境に乗員のスペースが続くというデザインを継承してきましたが、この手法は商用車から派生したものです。

新型エルグランドはパッセンジャーカーなので、運転席と後部座席を一体にすべく、ピラーはブラックでつなげ、周囲をクロームで囲みました。高級セダンでは当たり前の手法をミニバンでやったのです。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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