autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム 2010年6月新車販売ランキング/松下宏

自動車評論家コラム 2010/7/26 11:30

2010年6月新車販売ランキング/松下宏

Text: 松下 宏
2010年6月新車販売ランキング/松下宏

2010年6月度新車販売ランキング

6月の新車登録台数は293,537台で、前年に比べて20.6%増加した。これは過去10年間における6月の販売台数と比較すると7番目となり、リーマンショック前の2007年を上回っている。

金融危機がなければ、2007年あたりが大底ではないかと言われていたのだが、やっとその水準を上回るところまできた。但し、この数字はエコカー減税&補助金といった強力なカンフル剤を注入しての結果。実力で復調したわけではない。

補助金は取り敢えず9月までとされている(延長のウワサも出てきたが)ので、それ以降にどうなるか、さらには2014年3月でエコカー減税が終わった後にどうなるかが問題だ。

軽自動車は155,279台で、こちらも前年に比べると21.7%の増加。

エコカー減税&補助金のメリットが少ないために販売が伸び悩んでいた軽自動車も、ここにきてやっと復調気配が見えてきた。軽自動車は過去10年間の6月販売台数を見ると8番目となる。前年と2003年が今年よりも少なかっただけだ。

前年に比べると20%以上伸びたとはいえ、長期的に見るとまだまだといった水準でしかないのが実情だ。エコカー補助金がなくなった9月以降、さらにエコカー減税もなくなった後には軽自動車の優位が復活するとも言われているが、定かではない。

やはりプリウスが首位を堅持

※()内は販売台数

1位:プリウス(31,876)/2位:タント (16,870)/3位:フィット(15,955)

4位:ワゴンR(15,485)/5位:ヴィッツ(11,625)/6位:ムーヴ(11,294)

7位:カローラ(10,723)/8位:アルト(8,974)/9位:ミラ(8,660)

10位:セレナ(8,153)

トヨタ プリウス

6月も、プリウスが3万台を超えて断トツの首位となった。

エコカー補助金が終わる前の駆け込み需要も盛り上がっているので、トヨタも目一杯の生産をして登録につなげているようだ。1~6月の上半期の数字も当然トップだが、昨年は5月が新型プリウスの発売日だったために、上半期の首位はワゴンRだった。なので、上半期のプリウス首位は初となる。

6月は、2位がタント、3位がフィット、4位がワゴンRの順。ワゴンRが4位に落ちたのでタントとフィットがひとつずつ繰り上がった。

以下、ヴィッツ、ムーヴ、カローラ、アルトと1位から8位まで、登録車と軽自動車が交互にランクインしている。このうち7位のカローラまでが月間で1万台を超える売れ行きを示した。5月は4位のフィットまでだったので、6月は全体に売れ行きが底上げされているのが特徴だ。

また、ベスト10までに入った車種をメーカー別に見ると、トヨタが3車種、ダイハツが3車種、スズキが2車種、ホンダと日産が1車種ずつとなった。

日産 セレナ

日産は、セレナが頑張って10位に入っている。セレナについては1~6月で話題があって、この間に4月を除いてステップワゴンを上回る売れ行きだったが、4月に大負けした結果、1~6月の累計ではステップワゴンのほうが上位となった。

セレナはこれにより「ミニバントップ」と謳えなくなってしまった。ただし、デビューから5年経過してすでにモデルサイクルが長期化しているセレナが、昨年フルモデルチェンジしたばかりの新型ステップワゴンと互角の戦いをしているということは、注目に値することだろう。

11位~20位にはミニバン系の車種が多数

11位:ステップワゴン(7,601)/12位:パッソ(7,275)/13位:フリード(7,050)

14位:パレット(6,917)/15位:ヴォクシー(6,663)/16位:ライフ(6,366)

17位:デミオ(6,019)/18位:ノア(5,828)/19位:ノート(5,639)

20位:ウィッシュ(5,491)

11位から20位までは、ミニバンが多くランクインした。

「11位:ホンダ ステップワゴン」「13位:ホンダ フリード」「15位:トヨタ ヴォクシー」「18位:トヨタ ノア」「20位:トヨタ ウィッシュ」という具合で、11位~20位ランキングの半分が3列シート車で占められている。

1位~10位の大半がコンパクトカーと軽自動車で占められている状況とは、好対照である。

ホンダ ステップワゴン

ホンダのミニバンは、「ステップワゴン」のほうが「フリード」よりも多く売れている。今のミニバンのニーズは室内の広さが重要視され、コンパクトなサイズであったり、価格が安かったりすることが必ずしも選択のポイントにならないようだ。

ちなみに「ホンダ ストリーム」は登録車のベスト30に入っていない。また、銘柄別では前述のようにステップワゴンやセレナが良く売れているが、ノアとヴォクシーを合わせると1万台を超える売れ行きになり、実質的なミニバンの首位はこの姉妹車となる。やはり、トヨタが強い。

ミニバン以外で20位までに入った車種は、やはりコンパクトカーや軽自動車だ。「12位:トヨタ パッソ」「14位:スズキ パレット」「16位:ホンダ ライフ」「17位:マツダ デミオ」「19位:日産 ノート」で、ミニバンとコンパクトカー・軽自動車以外は20位圏内に入ることが出来ていない。

ジュークが早くも23位にランクイン

21位:ルークス(5,217)/22位:ヴェルファイア(4,920)/23位:ジューク(4,725)

24位:キューブ(4,401)/25位:ラクティス(4,249)/26位:モコ(4,212)

27位:エスティマ(4,014)/28位:ティーダ(3,985)/29位:ゼスト(3,958)

30位:スイフト(3,815)

日産 ジューク

6月に発売されたばかりの日産ジュークが、早くもランクインした。

登録車だけで見れば15位に相当し、1ヶ月間フルに販売されたワケではないのに大したものだ。一部はディーラーで試乗車として登録されたクルマと思われるが、それにしても順調な売れ行きと見ていいだろう。

ジュークは奇抜なデザインを採用したクルマなので、どんな売れ行きになるか予想もつかなかったが、若いユーザーからはかなり支持されているようで、初期受注が1万台を超えたと言われている。今後の売れ行きが注目される。

今月は42位までのランキングを作ったが、SUV系の車種で入ったのはジュークだけだった。その点でも注目される。

30位までのランクには22位にヴェルファイア、27位にエスティマと大きめなサイズのミニバンが入っている。アルファードも後述の38位に入っていて、このあたりもトヨタの強さを示すものだ。

7月もこの状況が続いた後、8月上旬に発売される新型エルグランドがどのように割り込むかが注目される。

CR-Zとインサイトの販売数がほぼ横並び

31位:インサイト(3,726)/32位:CR-Z(3,714)/33位:クラウン(3,611)

34位:アリオン(3,389)/35位:エッセ(3,263)/36位:ekワゴン(3,160)

37位:マーチ(3,146)/38位:アルファード(3,124)/39位:マークX(3,009)

40位:プレミオ(2,865)/41位:ヴァンガード(2,693)/42位:シエンタ(2,676)

インサイト・CR-Z

インサイトとCR-Zの2台のハイブリッド車は、31位と32位に並んだ。

プリウスには大差を付けられており、1モーターのIMA方式のハイブリッドシステムが必ずしも受け入れられていないのが分かる。

ただ、ほかにハイブリッド車は入っていない(エスティマには一部含まれる)ので、ホンダのハイブリッドもそれなりに健闘している。

このほか、40位までのランクには、33位のクラウンと39位のマークXの上級セダン、34位のアリオンと39位のプレミオのミドルセダンが入っている。セダンはこれくらいのランクにしか入れない状況だ。

筆者: 松下 宏
オートックワン公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック! オートックワン公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!