2010年5月新車販売ランキング/松下宏のコラム(1/2)
- 筆者:
5月は登録車・軽自動車共に順調な売れ行きを示す
5月の新車登録台数(軽自動車を除く)は「228,514台」と、前年に比べて28%増加した。
今年の1~4月が、前年実績を30%以上も上回っていたことに比べれば、勢いがやや鈍ったような印象も受けるが、これは昨年のエコカー減税&補助金施策との関係だ。
すなわち、昨年の1~4月は、前年比で30%前後のマイナスになっていたが、昨年5月は多少持ち直してマイナス幅が20%に留まっていた。5月あたりから徐々にエコカー減税と補助金の効果が出てきたためだ。
それに対する伸び率なので、今年5月の「28%増」は決して悪い数字ではない。過去10年で見れば8番目に高い登録台数であり、もちろん昨年、一昨年の台数をも上回っている。
一方、軽自動車はといえば「127,634台」と、こちらは前年に比べ12.4%の増加となった。軽自動車は1~3月までがほぼ横ばいで、4月に10.8%の増加となっていたが、5月はそれをさらに上回る伸び率となった。
軽自動車も、徐々に回復の兆しが見えてきている。
メーカー別ランキングは大混戦の模様
※()内は販売台数(登録車/軽自動車/合計)
1位:トヨタ(113,298/0/113,298)
2位:スズキ( 4,271/43,391/47,662)
3位:ホンダ( 32,501/11,770/44,271)
4位:ダイハツ( 495/43,580/44,075)
5位:日産( 33,402/10,217/43,619)
6位:マツダ( 13,539/4,003/17,542)
7位:富士重工(4,775/7,480/12,255)
8位:三菱( 3,142/7,190/10,332)
メーカー別の販売台数を見ると、トヨタが断然のトップを占めている。
軽自動車を持たないものの、登録車だけで11万台を超える販売を記録しており、ほかのメーカーの軽自動車を合わせた数字と比較しても、ダブルスコア以上の大差を付けている。伸び率も40%近い伸びで、極めて順調だ。
そして、2位以下は大混戦。登録車と軽自動車を合計した台数では、上記のようにスズキ・ホンダ・ダイハツ・日産の順で、2~5位が占められている。
日産はなんと、5位メーカーという位置付けになってしまう。ただし、登録車(軽自動車除く)で見れば日産が2位、ホンダが3位、さらにマツダ・富士重工と続きスズキが6位、ダイハツは三菱より下の8位になる。
ダイハツは完全に軽自動車に絞った販売で、もはや登録車にはほとんど力を入れていないということが窺える。軽自動車だけで見ると、ダイハツが200台ほどの差で抑えて首位の座を確保し、スズキが僅差の2位に続いた後、ホンダと日産が続いている。
4月にはスズキがダイハツを1,200台ほど上回っていたが、5月はダイハツが再逆転する結果になった。2強に比べると軽自動車で3~4位のホンダと日産はやや差をつけられている。トヨタを除く合計台数での混戦模様は、しばらく続くことになりそうだ。
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