ニューヨークモーターショー2010 現地レポート(3/3)

ニューヨークモーターショー2010 現地レポート
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ハイブリッドやEVが中心の地元メーカー/日本勢にとって脅威のヒュンダイ・キア

リンカーン MKZハイブリッド

地元アメリカ勢では、フォードがハイブリッドや電気自動車事業で動きがあった。

「フュージョン・ハイブリッド」の兄弟車として、同社高級ブランドのリンカーンから「MKZ ハイブリッド」が登場。また、来年発売予定の「フォーカスEV」が、これまで公開されていた旧型ボディから次期モデル(欧州仕様と同系)に進化した。

また、同社がこれまで車載機器のソフトウエア「SYNC」で技術提携してきたマイクロソフト社が新しい発表を行った。

それは「hohm」。EVを住居や事業所と接続して電力の充電/供給などを行うスマートグリッドでの応用が期待されている。

メルセデス・ベンツ Rクラス

欧州勢は、今年3月のスイス・ジュネーブショーで公開されたモデルのノースアメリカプレミア(北米初公開)が主体だった。

そのなかで唯一のワールドプレミアは「メルセデス・ベンツ Rクラス」。

アメリカンフルサイズミニバンの最上級車として、富裕層の人気が高い同車。先代イメージをキープコンセプトとして細部の造り込みを徹底した。

同車はこれまで同様、MLクラス、Gクラスとプラットフォームを共用するため、最終組み立てはアメリカ・アラバマ州内工場で行われる。

そして、今回のショー全体で最も活気があったメーカーは韓国のヒュンダイ/キアだ。

報道陣公開日初日、ヒュンダイは中型セダンの「ソナタ」で排気量2リッターターボの「2.0T」とハイブリッド車の「ブルードライブ・ハイブリッド」を発表した。

ヒュンダイ ソナタ ブルードライブハイブリッド

「ブルードライブ」は同社のハイブリッド車全体を指すブランド名。昨年12月のロサンゼルスショーでは、同システムの実物大模型が公開されたが、実車として投入は今回の「ソナタ」が始めてだ。

ガソリンエンジンは排気量2.4リッター(最大出力126kw、最大トルク212Nm)、電動モーター(最大出力30kw、最大トルク205Nm)。二次電池のパックは、後部座席とトランクの仲介に位置し、電池のセルは韓国LG化学社製のリチウムポリマー二次電池を採用した。

そして同車の最大の特徴は、トランスミッションが6速ATであること。

「プリウス」、「インサイト」などはCVTを採用しているが、「開発初期段階ではCVTを検討した。しかし、トヨタの特許に触れる案件が多くあることが分かり、オートマティックトランスミッションとクラッチ機構を使うシステムでの開発を進めた」(同車開発関係者)。

驚くことに、EVモードでの最高速度は、ライバルのハイブリッド車たちを大きく凌ぐ62MPH(約99km/h)に達する。燃費でも、トヨタ「カムリハイブリッド」、レクサス「HS250h」など中型セダンハイブリッドの中では最良値を達成。

米国環境局が設定しているフリーウエイモードで37MPG(15.6km/L)、市街地モードで39MPG(16.5km/L)とした。

その他、レクサスLSの対抗馬として新型「エクース」、ホンダアコードやアキュラTLの対抗馬としてキア「オプティマ」を発表。大胆でスポーティな外観デザイン、質感が数段上がったインテリアなど、発表会場の米系メディア関係者の多くが「日本車と比べてなんら遜色がない」と高い評価を与えた。

ハイブリッドなど次世代技術も含めて、ヒュンダイ/キアは日本勢にとって脅威の存在である。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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