DESIGNER's ROOM 日産自動車 青木護プロダクトチーフデザイナー(1/3)

  • 筆者: 金子 浩久
  • カメラマン:オートックワン編集部
DESIGNER's ROOM 日産自動車 青木護プロダクトチーフデザイナー
日産自動車 青木護チーフデザイナー 日産自動車 青木護チーフデザイナー (左)金子浩久氏/(右) 青木護氏 金子浩久氏 (左)金子浩久氏/(右) 青木護氏 日産自動車 青木護チーフデザイナー 日産自動車 青木護チーフデザイナー 日産自動車 青木護チーフデザイナー 日産自動車 青木護チーフデザイナー 画像ギャラリーはこちら

日本ではあまり大きく取り沙汰されないカーデザインという分野。

当然カーデザイナーも同じである。

日本は自動車先進国でありながら、現代の若者の自動車離れは加速度を増す一方だ。そこでオートックワンは、クルマの楽しみ方の一つに“デザイン”という、もう一つの分野が存在することを、多くの若者に認識してもらおうと考えた。

このクルマは誰が、どんなコンセプトのもと、どんな想いで、デザインを行ったのか。

話題のクルマを監修したデザイナーに、オートックワンが一早くクローズアップ。一線で活躍するデザイナー達による、その造形に託した熱いメッセージを、インタビューで解き明かす企画、

それが、DESIGNER’sROOMである。

日産自動車 プロダクトチーフデザイナー 青木護氏へクローズアップ

フルモデルチェンジした日産フーガが、大きく様変わりした。フォーマルな3ボックス型セダンという形式は変わらなくても、眼にした印象が大きく異なっている。

日産 フーガ

端正で、抑制された造形が施されていた先代フーガに比較して、新型は前後フェンダーやボディ各部分の抑揚が強く、ルーフからトランクフードにつながるラインも流れるようだ。

フロントグリルから始まる線と面が、フロントフェンダー、ボディ、リアフェンダー、トランクフードと、上へ下へ、手前へ奥へと大胆に流れていく。どこから眺めても、躍動感に溢れた造形だ。

喩えてみれば、“静から動”、“寡黙から饒舌”だろうか。先代の特徴を残しながら新しい要素を付け加えていくタイプのモデルチェンジではなく、見た者の印象をガラリと大きく変えていくタイプのものであることに違いない。

青木:「ええ、今度のフーガのデザインは、“変えよう”として変えたものです」

日産自動車 青木護チーフデザイナー

日産自動車デザインセンターでお会いした青木護さんは、フーガのデザインで指揮を執った同社のプロダクトチーフデザイナーだ。青木さんは、フーガが大きく様変わりした背景から説明してくれた。

青木:「先代のフーガは、それまでのセドリックとグロリアからのモデルチェンジを経て生まれたクルマでしたから、その2台からの代替えユーザーを確実に吸収しなければなりませんでした」

つまり、セドリックとグロリアから乗り換えてもらうためには、違和感を持たれてしまっては良くない。

他のクルマに逃げられてしまうというわけだ。しかし、時代は変わった。一ヶ月に2000台ほどフーガが売れていた良き時代は過ぎ去った。

それだけではない。フーガには新たな使命も加わった。日本国内での日産フーガであると同時に、北米を中心とする海外ではインフィニティMとしてのパフォーマンスが求められるようになったのだ。

インフィニティは、日産が海外で展開しているプレミアムブランドである。当然、ライバルはメルセデスベンツやBMW、アウディなどドイツ御三家を筆頭とするプレミアムブランドとなる。

青木:「先代フーガは、アメリカでは“ファンクショナル(機能的)に見え過ぎる。エモーショナル(躍動感)度合いが足りない”と意見をもらっています」

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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