まだまだリードしている日本の技術/竹岡圭のコラム
- 筆者: 竹岡 圭
- カメラマン:島村栄二/柳田由人
まだまだリードしている日本の技術/竹岡圭のコラム
東京モーターショー、終わっちゃいましたねぇ!
自動車業界に身を寄せる者としては、例えば修学旅行とか、学園祭とか、何か本当に大きなイベントが終わって一段落っていう感じです。
終わってみれば、今年の来場者は61万人だったとか。出展社も輸入車メーカーが3社しかやってこないなど激減し、ずいぶんと寂しいショーになっちゃったなぁ・・・なんて言われたりもしていますが、実は個人的には、そうは思っていないんです。
だって、世界の最先端ショーだったんですから。最近の先進技術、一歩リードしてるのは日本ですよね。
パッと見ると、ブースの数も少ないし、コンセプトカーも少ないし・・・と思われたかもしれませんが、じっくり見てみれば世界が注目する最先端のオンパレード。だから、私的には結構楽しかったんです。
というのも、9月に行ったフランクフルトモーターショーでも、メインはプラグインハイブリッドとEV。つい先日までは、ディーゼルエンジンがメインに飾られていた欧州のショーでさえそうなんです。
まだまだ内燃機関の時代は続くとは思いますが、世界中が新パワーユニットに注目しているというのは間違いありません。その中で、日本は1960年代から電気自動車を、1997年には量産型ハイブリッドカーをリリースしているだけのことはあり、一歩も二歩もリードしています。
例えば、ひと口にハイブリッドカーと言っても各メーカーで方式が違っていて、それらがズラリと展示されていました。プラグインだったり、モーターの数やクラッチの数が違ったりetc・・・。中でも新しいなと思ったのは、蓄電量が減ってきた時だけガソリンエンジンを使って発電してバッテリーに充電したり、時速100キロを超えたら初めてガソリンエンジンを併用したりと、基本的には電気自動車として走るという割り切り方式のもの。
これなら電池の搭載量も減らせるし、ガソリンエンジンの排気量も小さくてOKということで、軽量化はもちろんコストも抑えられますから。
また、ガソリンエンジンは最も効率のよい領域だけを使えばいいので、好燃費を出しやすいというメリットもありますもんね。それから燃料電池も、スズキとダイハツから新しい燃料を使ったものが出されていたのが興味深かったです。
燃料電池はお金が掛かりすぎて、開発が止まっている云々言われてきましたが、スズキやダイハツのような小さなクルマやバイクを作っているメーカーがきちんと開発している。ということは・・・?燃料電池って、実は意外と安く作れるんじゃないの?なんて思っちゃったりして。
さらに、いずれの新パワーユニットも、それらを搭載するクルマたちが様々なエコの楽しみ方にシフトしているのも注目点でした。
すぐ手が届く近未来、これから20年でずいぶんと様相が変わるんでしょうね~!
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