2009-2010 日本カー・オブ・ザ・イヤー ジャーナリストボイス

  • 筆者: オートックワン 編集部
2009-2010 日本カー・オブ・ザ・イヤー ジャーナリストボイス
岡本幸一郎 藤島 知子 竹岡 圭 松下 宏 川上 完 日下部 保雄 金子 浩久 画像ギャラリーはこちら

岡本幸一郎

岡本幸一郎

私がカー・オブ・ザ・イヤー(COTY)の選考基準に考えているのは、単純明快に「その年をもっとも象徴するクルマ」。

言い換えると、一般の方々がもっとも共感してくれるであろうクルマですが、今年のCOTYは選考結果が順当でよかったと思っています。

今年は、各社の新車投入スケジュールからすると、おそらくアレが獲るんだろうなと、当初は勝手に予想していましたが、エコカー減税など、いろいろと「想定外」のことが起こりました。

そして、なんといってもプリウスの受注台数は、本当に驚異的なレベルに達してしまいました。やはり、いろいろな意味で話題性をさらったプリウス強しという感じでしたね。

今後、10年経った後でも、この年はプリウスが獲ったとすぐに思い出せるそんな1年だったと思います。

金子浩久

金子 浩久

僕は、クルマに与える賞というものは、今現在の世の中よりも半歩先を行くクルマに投票するものだと思うのです。

ですから今回のカー・オブ・ザ・イヤーでも、例年通りそこら辺を重視して投票しました。プリウスもインサイトも先を行くクルマということでは素晴らしいクルマですよね。

でも、先を行くクルマといえばまだありますよね。今回10ベストにノミネートされたクルマの中には“アレ”がありましたから。

ですから僕としてはそういうクルマをもっと多くの人に知ってもらいたいのです。ただでさえクルマに興味をもってもらえない時代ですから、クルマに関心を持たない人たちへ、“こういった未来を見据えたクルマが誕生してきているのですよ!”ということを、審査員であるまえに評論家として、これからも広くアピールしていきたいですね!

竹岡圭

竹岡 圭

今年を振り返ってみると、プリウス、インサイトといった、ハイブリッド車2台のフルモデルチェンジや、量産型の電気自動車(EV)i-MiEVの法人向けへの販売開始など、やはりエコな1年だったと思います。

その他にもアイドリングストップ機能のi-stopを搭載したアクセラや、TSIエンジン+DSGトランスミッションを載せたフォルクスワーゲンのゴルフなど、ただエコを推奨するだけではなく、クルマ本来の走りの楽しさプラス、環境もしっかり意識したクルマも続々と登場しましたよね。

それからメルセデスのSクラスもそうですよね。とまあ、今年1年でたくさんの環境対応車がでてきたわけですが、そのな中でも誰もが気軽に購入できて、手軽に取り回せるクルマとしてプリウスが今年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのだと思います。

藤島知子

藤島 知子

やはり、今年は環境を考える一年だったと思います。

そのため環境面ばかりが注視され、本来クルマのあるべき姿といいますか、当然そういった面も考慮しながらの選考だったので、それぞれの価値観を見直す、ある意味とても難しいカー・オブ・ザ・イヤーの選考だったと思います。

大賞を受賞したプリウス、それを僅差まで追い詰めたインサイトやi-MiEVなど、開票の場がとても面白かったです。私の今回の選考基準は、走って楽しいクルマ、誰もが運転しやすく感覚的に楽しめるクルマ、そして女性として直感的に捉えやすい部分などを重視して選考しました。

エコカーも徐々に走りを追求したモデルも出てきましたから、来年以降はさらにメーカーが色々なアイデアを投じてきて面白いモデルが出てくるのではと、すでに今からが楽しみですね。

松下宏

松下 宏

自分が何に投票したかは言えませんが、結果としてほぼ順当な結果だったと思います。唯一、関心を持ったことは、予想以上にゴルフへ投票された方が多くいたこと、その反面、メルセデスのE-classが案外票を伸ばせなかった点ですね。

プリウスは2代目からの進化が評価され順当。インサイトはあの価格への評価で順当。そのほかZもモースト・ファンという評価では順当、ゴルフも走りプラス環境という評価で順当。結局今年はエコを示した1年なんですよ。

結果もどれも順当で当然といった感じでしたね。松下宏的には今年のカー・オブ・ザ・イヤーは特に面白くもなんともありませんでした。ウケ狙いをしたくても、それに該当する車種がありませんから、私としましては不発でしたね。

まあこの結果は皆さんも想像されていた結果だったと思います。来年のクルマはもっと僕を刺激して欲しいですね。

日下部保雄

日下部 保雄

やっぱり時代を反映していますよね。プリウスが賞を取るのは妥当な所ですけど、僕が嬉しかったのはZがこんな時代に賞を獲れたことですよ。エコカーは、エコカーで時代を先導していますし、とても素晴らしい乗り物だと思います。

でも、やっぱりZの様な走りのクルマのファンはまだ大勢いますし、さらにそういう人たちに歓喜を与えるようなクルマが評価されたことは個人的にも嬉しいですね。それからやはりカー・オブ・ザ・イヤーというのは、10年後、あの年はあんなクルマが受賞していたなと、記憶に鮮明に残るようなクルマが評価されるべきだと思うのです。

ですからそういう点ではインサイトはハイブリッドカーで189万円という衝撃の価格で世に送り出されて、市場や国民にも大きなインパクトを与えたクルマですから、この先、しばらくは記憶に残っていくでしょうね。しかしプリウスは売れに売れましたね。今年のカー・オブ・ザ・イヤーはプリウスで納得です。

川上完

川上 完

今年はほとんどが電気(EV)とハイブリッドでしょ!?そればっかりに評価が集中しちゃった。

EVって航続距離っていうバッテリーの問題があるじゃない。なんかイメージ的に山手線の中くらいでしか走れないみたいな。EVは現時点でもちゃんとクルマとして成り立っているのかどうか。そして我々はちゃんと評価できているのか。ここが実際大きな問題なわけですよ。

これから今までになかったクルマがどんどん出てくる、つまり我々もどんどん勉強しなくてはならない。今までの尺度で評価しているととんでもない事になっちゃうからね。だから作るメーカーも、買うユーザーも、しばらくは勉強が必要だね。云わば元年とでもいうのかな。考えさせられた1年だったね。

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筆者オートックワン 編集部
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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