アイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハに続く逸材が日本のレースに登場!(2/2)

  • 筆者: 山口 正己
  • カメラマン:STINGER/本田技研工業
アイルトン・セナ、ミハエル・シューマッハに続く逸材が日本のレースに登場!
松下信治とバンドーン 松下優勝、ヴァンドーン2位の2015ハンガリー ストフェル・バンドーン選手 ストフェル・バンドーン選手 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦:ブッチギリの優勝 ホンダ 山本尚貴選手 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦:ブッチギリの優勝 ホンダ 山本尚貴選手 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦:ブッチギリの優勝 ホンダ 山本尚貴選手 全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦:ブッチギリの優勝 ホンダ 山本尚貴選手 バーレーンでいきなりF1デビューしたバンドーン選手 バーレーンでいきなりF1デビューしたバンドーン選手 画像ギャラリーはこちら

日本のレースは所謂『職人技』を競う舞台!?

全日本スーパーフォーミュラ選手権の開幕戦:ブッチギリの優勝 ホンダ 山本尚貴選手

さて、そのバンドーンが全日本スーパーフォーミュラ選手権で3位になったのだが、そんな実績を持つF1ドライバーなら、当然じゃないの?と思うだろう。しかし日本は特殊な事情があるのだ。

日本のレースは、北から順に挙げると、スポーツランド菅生、ツインリンクもてぎ、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、岡山国際サーキット、オートポリスの6個所だけを転戦する。それに対して、例えば今年のF1は21個所のコースを転戦する。これは大きな違いだ。

スーパーフォーミュラは、ヨーロッパで行なわれるGP2と同じくF1直下のカテゴリーで、マシンの性能もGP2とほぼ同じと考えていいが、数多くのサーキットを転戦する、というところがスーパーフォーミュラと大きく違う。GP2は、F1のヨーロッパラウンドと呼ばれるヨーロッパで開催されるグランプリのサポートレースとして行なわれ、F1と同じコースで開催される。つまり、サーキットに短時間で慣れる適応力がモノを言うわけだ。

逆に、6個所に限定されたサーキットを回る日本の場合、ドライバーやチームが、たっぷりとデータと経験を蓄積し、その結果、日本のレースは所謂『職人技』を競う舞台になっている。いかに適応力が高いドライバーでも、データと経験に裏打ちされた“職人”の中で勝ち抜くのは簡単ではない、ということになる。

例えば、あの、才能の固まりと言われる小林可夢偉にしても、去年からスーパーフォーミュラに参戦したが、初年度は優勝もポールポジションもなかった。2戦目に2位に食い込んだが、それがシーズン最高の成績だった。バンドーンは、そういう環境のレースで、いきなり予選4番手、決勝3位という成績を示したのだ。

バンドーンと去年チームメイトだった松下信治も注目

松下優勝、ヴァンドーン2位の2015ハンガリー松下優勝、ヴァンドーン2位の2015ハンガリー

今年から、タイヤがブリヂストンからヨコハマの1社供給に変わり、タイヤの性格が大幅に変化した。それが“職人”たちにとって、データの蓄積がない、ということになり、そこがバンドーンに有利に作用した、という解釈もできる。しかし、それも含めて、バンドーンは“持っている”男ということだ。

去年、バンドーンのチームメイトだった松下信治は、バンドーンをべた褒めした。

「とにかく集中力が凄い。レースを含めてミスをすることはまずなくて、一発も速い。そしてチャンピオンを取ったのに、そういうところをちっとも鼻にかけないところがまた凄い。1年間チームメイトとして一緒にレースをして、吸収できるところがたくさんありました。それに、ストフェルはシーズン中にまったく遊ばない。いつもレースのことだけを考えている。レースに全力投球なんです」。

さて、そのチームメイトだった松下信治も注目の逸材である。全日本F3チャンピオンからパリに拠点を置いて、去年GP2にデビューした。優勝も経験し、バンドーンから吸収したものを脳裏にたたき込んで、2年目を迎えるGP2。今年は、5月15日のスペインGPの並催レースが開幕戦になる。

松下信治が乗るマクラーレンのジュニア・チームであるARTは、マクラーレン・ホンダと同じカラーリング。日本流がヨーロッパで通用するかどうか。今度は松下信治が証明する番だ。

もしも、ホンダがマクラーレンの他のもう1チームにエンジンを供給すれば、真っ先に声がかかるのが松下信治である。この名前も覚えておいて損はない。

[Text:山口正己]

前へ 1 2

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

検索ワード

山口 正己
筆者山口 正己

F1情報サイト[STINGER]http://www.f1-stinger.com/ 編集長 世界初のF1速報誌『GPX』創刊編集長記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

ホンダの最新自動車ニュース/記事

ホンダのカタログ情報 ホンダの中古車検索 ホンダの記事一覧 ホンダのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる