インフィニティ、「QXスポーツインスピレーション」を中核に数車種の新型クロスオーバー量産化へ
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史/インフィニティ
次世代クロスオーバーデザインの原点を具現化
インフィニティは北京モーターショー2016で、コンセプトモデル「QXスポーツインスピレーション」を世界初公開した。
これは、次世代のクロスオーバーモデルにおけるデザインの原点を具現化したもの。いわゆる「デザインスタディモデル」とは違い、多様な車種への量産化を前提としたコンセプトだ。
■量産化を前提としたコンセプト「QXスポーツインスピレーション」画像ギャラリーはコチラ
ボディサイズは、全長4600mm×全幅1900mm×全高1650mm、ホイールベースが2800mm、そしてグランドクリアランスが230mm。
こうした数字だけ見ると、けっして大柄とはいえないが、フォルム全体の力強さによって、実物はかなり大きく見える。
デザインとしては、フロントグリル形状、三日月型のCピラーのカットラインなど、インフィニティのデザインアイコンを継承。その上で、ボディサイドのキャラクターラインを高めに設定。さらに、それをフロントからリアまで水平に豪快に貫いた。
リアビューでは、ボディサイドとルーフからのラインをかなり絞り込んだ結果、クーペの雰囲気が色濃く出た。
インテリアは、ドライバーの存在を強調し、コックピット内での「囲まれ感」を最も重視した。また、ダッシュボードの中央部分は、一見すると木材のように見えるが、実はレザーを丁寧に磨き上げた匠の技が光る。
ハイブリッドを念頭にエンジンのダウンサイジングは必然
エンジンなど、パワートレインについては、プレスリリースにまったく記載がない。そこでデザイン担当者に直接聞いてみたところ「CAFE(企業別平均燃費)が厳しくなる中国市場を意識した世界モデルとしては、ハイブリッドを念頭にエンジンのダウンサイジングが必然」と答えた。
さらに「このモデルを中核として、少なくとも2~3の新型クロスオーバーを量産するつもりだ」と付け加えた。
日本には未導入のインフィニティブランドだが、クロスオーバーの多様化が進めば、以前の「FX」ブームのように、日本でも「QX」系の逆輸入車が増加するかもしれない。
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[Text:桃田健史]
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