見て楽しい、参加し易い、F1の登竜門「FIA-F4」はモータースポーツの基本が満載!(3/3)
- 筆者: 山口 正己
- カメラマン:STINGER
スーパーGT第2戦でもサポートレースが行われるF4
一方、スポンサーにとっても、スーパーGTの前座レースは、観客の多さから魅力となり、自動車関連以外の一般企業の参加も促進され、マシンのカラーリングも華やかだ。
参加者が多岐にわたると、レベルの差もまちまち。ドライバーの技量も差があって、混戦の様相となる。
タイヤが飛び出したマシンなので、もう少し参加基準を厳しくしたり、予選の基準タイムをクリアーしなくても嘆願書で参加できてしまう状況などには改善の余地が残っているものの、上位を走るドライバーは、若いエネルギーに溢れ、カートで鍛えた腕はなかなかのもの。レースに詳しくなくても、引き込まれるムードが会場に溢れている。
会場は毎回活気に溢れ、“どうなるかわからない”スタート前は、ドキドキできる。
土曜日に予選が行なわれ、ベストタイムと2番目のタイムで、土曜日と日曜日のレースのグリッドが決まるのだが、開幕戦の岡山のようなコース幅が狭い状況では、接触アクシデントが起きやすく、予選で二度の赤旗(コース上にパーツなどが散乱したり、競技車が危険なところで動けなくなっている時は、危険を回避できる状況になるまで走行をストップする。中断を知らせるのが赤旗)が提示された。
実はここにも、レースの面白さが潜んでいる。コース路面は、クルマが走ることで時々刻々とタイヤのゴムが路面にこびりついてグリップが高くなるから、後半になるほどタイムが出やすい。しかし、タイヤの寿命には限りがあるから、最初から最後まで速く走ることができない。
そこでドライバーとチームは、どこでアタックするか考えてチャンスを選択するのだが、今回は、赤旗中断が2回あった。そのタイミングでアタックに出たドライバーが実力通りのタイムを出せず、後方グリッドを余儀なくされたのだ。
レース内容は目が離せない展開になった。たとえば予選28番手だった小高一斗が10位でゴール、19番手だった篠原拓朗が9位でゴールすることになった。追い越しはモーターレーシングの醍醐味のひとつだが、これだけ順位が変動するレースもめったにない。
次のFIA-F4は、5月3日と4日に富士スピードウェイで行なわれるスーパーGT第2戦『富士GT500kmレースのサポートレースとして行なわれる。ゴールデンウィーク真っ最中だが、中日は案外渋滞も少ないかも。
ちなみに、追い越しシーンを観たければ第一コーナーがオススメ。
http://www.fsw.tv/2ch/2_5ticket/info.html
[Text:山口正己]
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