皆さんが最初にこの車についてメリットを上げたくなる事項はおそらく個性的でかわかっこいい(可愛い+かっこいい)デザインなのではないかと思うのだが、ここであえて注目したのは軽と思えぬ走りの良さである。車に対し車でたとえて良さを述べるのはいささか失礼だが、この車はフィアット500(チンクエチェント)に通ずる良さがある。心地よくもダイレクトに路面の状況を伝えてくれ、ペダルは踏み応えがある。気持ちよく回るエンジンはターボと組み圧倒的な加速をもたらす。スパルタンな走りができてしまうのはさすがホンダといったころか。
走りの良さは前述したとおりだが、走りに加え燃費も「軽自動車越え」を果たしてしまっているのが残念。ワゴンR、ムーヴといった他メーカーの主力車種と比較すれば、20キロ前半の燃費は少し弱い。車両価格帯が115-170万となかなか高級軽自動車であることも欠点になりうるか。気になったのは、走りの良さに対してシートが広さ追求のためにホールド性がなく運転しにくかったりする。利便性と走りの良さの間でちぐはぐな点が多いのも気になる。