F1 突如レギュレーション変更!ホンダF1は責任者変更と問題のエンジン変更で強いホンダに戻れるか
- 筆者: 国沢 光宏
最悪の2015年シーズンを過ごしたホンダF1ながら、明るいニュースが届いた。
現在参戦しているホンダF1エンジン最大の問題点は「基本設計を間違えた」。ホンダ側からすれば「あまりに効率を追求した結果、技術が追いつかなかった」と言い換えてもよかろう。結果的に昨年は最後までフルパワーを発揮できずに終わってしまった。
なぜ設計変更しなかったかというと、レギュレーションで禁止されていたからだ。現在のF1は複雑な規定になっており、改良を加えるには『トークン』と呼ばれる「改造権利券」を使わなければならない。
ちなみにエンジン全て変更する時に必要なトークンの数は66。ホンダに与えられた2015年シーズンのトークンは9だった。これだとターボの搭載位置変更などするだけで使い切ってしまう。2016年シーズンは32トークン与えられるため、エンジンの半分近くを刷新出来ることになる。ホンダF1もトークンを上手に使えば、2015年シーズンの劣勢をある程度挽回出来ると言われていた。
ただ2017年シーズンは全チーム25トークンに減り、ベンツ有利のままである。
F1、突如2017年からトークン制を廃止
文頭に戻る。突如2017年からトークン制を廃止することになった。
年間のエンジン使用制限数こそ残るけれど、開発は無制限。しかも2016年シーズンからエンジンブロックなどの開発を禁止していたレギュレーションが無くなる。つまり今年使える32トークンは、クランクケースなどの変更を除いてよいということ。
何と!今年から大幅な変更が出来るようになるということを意味する。
となると唯一のネックは、昨年世界中のメディアとホンダ社内からダメ出しされた「ホンダのF1開発チーム」の実力次第ということになる。どうやら結果を出せなかった新井プロジェクトリーダーが変わるらしく、すでに新体制での開発に入っている?
F1のパワーユニットは、2016年中盤を持って事実上のリスタートと言ってよいだろう。現在参戦しているベンツとルノー、フェラーリ、ホンダのハンデ無しガチ対決ということになる。こうなるとF1も面白い!ドイツ、イタリア、フランス、日本の技術バトルということですから。
再びホンダF1に声援をおくれる状況になったら嬉しい!
[Text:国沢光宏]
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