純正カスタマイズで“もっと楽しいクルマ”に仕上げちゃおう!【ホンダ S660×ホンダアクセス】(3/5)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:茂呂幸正
◆アルミホイールMR-R01〈ステルスブラック〉
・フロント用 ¥31,320/1本(税込)
・リア用 ¥33,480/1本(税込)
これこそ、スーパーGT車両開発にて培われたテクノロジーが詰め込まれた逸品。デザインも『ドラゴモデューロNSX Concept-GT』のものと共通で(実はこのS660向けのほうがデザイン誕生は先だったとか!)、モタスポマニア心をくすぐる仕上がりだ。
もちろん性能は見た目だけに留まらない。
今回、S660モデューロ開発の中でも「キモ」になったと言っても過言ではないのが実はこのアルミホイールだという。
開発に携わった某レーシングドライバーが、このアルミホイールを変えただけで「全然違う!」と感動したというほどの出来なのだ。じゃ、何が違うのよということになるのだが、キッカケは車体系を取りまとめるプロジェクトリーダー(以後PL)湯沢氏のソボクなギモンからスタートしたのだという。
『もしかして、アルミホイール自体が持つ金属の“しなり”も、サスペンション性能の一部だとは考えられないか?』
モデューロのアルミホイールは大手自動車部品メーカーであるエンケイ株式会社との共同開発で製作されているが、このアイディアを持ち込んだところ、『そんなことは考えてもみなかった、だけど面白いからやってみよう』という運びに。そして狙い通りに完成したのが今回装着したアルミホイールだ。
松岡氏によると、具体的にはリムの肉厚やスポークの裏側の肉を削ぐことで剛性のチューニングを行っているという。リムの剛性を敢えて少し落とすことでしなりを上げ、逆にリムとスポークを繋ぐ根本の部分は剛性を上げた。
標準モデルのS660は手裏剣のようなデザインホイールを履いているが、モデューロではスポーク形状を取って、意図的に剛性を落としてしなりを持たせると同時に、3.4kgの軽量化を実現している。
これにより、乗り心地はもとよりコントロール性を大幅に向上させた。
さらに言うなら、純正部品としては初めてのマットブラック塗装で見た目にもスポーティー、かつきゅっと締まった印象がそこはかとなく大人シックでカッコイイ。
松岡氏も「正直言って自分が作った中でも過去最高にカッコイイと自負しています」と大満足の仕上がりだという。
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