今月末にも量産車の自動車線変更に国交省が許可の見通し!(1/2)
- 筆者: 桃田 健史
あのテスラが、またやった!
他社に先駆けて、自動車線変更を量産車でも使っている。日本でも、1月末頃に国土交通省から“許可”が出る見通しとなったため、在米の日本メディアを対象とした、公道試乗体験会がアメリカで行われた。
ラスベガスで世界最大級のIT・家電見本市CESが開催されており、この時期に実施されたのだ。
参加したのは、ニューヨークやシリコンバレーをベースとした新聞や通信社、そしてテレビは日本テレビのニューヨーク班が参加した。フリーランスは筆者を含めて3人で、合計20人ちょっとだった。
集合したのは、1月8日の午後1時、カリフォルニア州フリーモント市にあるテスラ工場だ。ここは、サンフランシスコ湾の東側に位置する。グーグル、アップル、フェイスブックなどの本社、そしてテスラの本社は湾の西側にある。
この工場は、トヨタとGMが1984年に設立した工場を、テスラが2010年に買収して全面改装したのだ。工場内も見学したが、主力製品の「モデルS」に加えて、2015年9月から生産が始まっているガルウイングタイプのSUV「モデルX」の姿も見られた。
フリーウエイで思い切った試乗!
簡易自動運転の試乗に用意されたのは、「モデルS」は4台だった。
助手席のテスラ関係者は「自動運転も重要ですが、このクルマは速さが自慢。アクセル全開でパワーとトルクを思う存分に楽しんでください!」なんてことを言う。
お言葉に甘えて、フリーウエイの合流で、床までアクセルベタ踏み。リーフと比べて4倍近い電池容量となる90kwhの大型電池パックを積んだ最新仕様だが、ズド~ン!!という感じでロケットスタートした。
あっという間に、制限速度の時速65マイル(約104キロ)に達したので、ここからは 「オートパイロット」を使った。
ダッシュボードの上部に、青色のステアリングのマークがついたら、オートパイロットが利用できる。マークを確認したら、ステアリングの左側にあるレバーを手前に“チョン・チョン”と2回引く。すると、前車へ追従したクルーズコントロールが始まる。
ここまでは、日本車での最近装着率が高くなってきた、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)と同じだ。ただし、注目すべきは前車との車間距離の調整システムで、1~7まで7段階も設定されている。
また、レーン・キーピング・アシスト(車線逸脱防止装置)ではオートステアリング機能が作動する。これも、スバル「アイサイト」やレクサスで導入されている仕組みに近い。 ここまでは、あまり驚くようなことではない。ビックリするのは、この先だ。
オートパイロットが作動している状態で、ウインカーをあげると、その方向へ自動で車線変更していく。隣の車線に、程良い隙間があると、スゥ~と車線変更する。その動きは、おっかなびっくりとか、慎重にとかではなく、かなり思い切った動き。「いま行けそうなので、いま行きます!」といった、実に気持ちが良い動きなのだ。
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