完全自動運転の実現に黄色信号!どうなるグーグルカー?運転手の要らないクルマの未来はまだ先か

完全自動運転の実現に黄色信号!どうなるグーグルカー?運転手の要らないクルマの未来はまだ先か
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ベンチャー企業、ロボットタクシー社のロボットタクシー

グーグルが公道で完全自動運転の実証実験を行っているカリフォルニア州は、免許を持っているドライバー無しの自動運転を認めない法案を提出した。

どうやら普通のクルマの完全自動運転は当面難しくなりそうな世界の流れになりつつある。我が国を見ると2020年までに完全自動運転を開始したいと言ってるが、クルマを解っていない人達が決めた夢物語だ。

一方で、自動運転が絶対必要な状況もある。過疎化や高齢化が進んだ地域だ。本格的な過疎地だと地元にタクシーすらなく、移動手段“ほぼ”無い。こちらは現在進行形のため「将来的に」などと言っていられない。明日にでも必要なのだった。

棚田

そんな実情を危惧したのだろう。『トヨタ・モビリティ基金』が助成金を出すことになった。

岡山県美作の上山地区で、プレスリリースによれば「千年以上の歴史がある8300枚の棚田の多くが1990年代に耕作放棄されたが、2007年より地域の産業再生、自然環境保全の観点から都市からの移住者と地域住民が行政と協力し、棚田の再生活動を始め、現在は地域に活力が戻りつつあるも、日本の中山間地域に共通する課題である過疎化、高齢化に直面し、農林業の衰退、地域住民の移動の不自由が進んでいる」。

まず上山地区をモデルケースとし、どんなモビリティ(移動手段)を構築できるか考えてみようということである。

助成額2億2千万円。逆に考えるなら、この程度の予算で移動手段を作れないと意味ない。当然の如く最有力候補は完全自動運転のクルマだ。幸い、高齢者は急いで移動するニーズは無く、速度を上げなくてもOK。

走る区域も限られているため、様々なモビリティが考えられる。トヨタ・モビリティ基金は超小型EVなどを候補としているようだ。

シエンタ福祉車両

確かにゴルフ場のカートや、自動車工場の構内では完全自動運転を導入済み。低い速度なら前方の障害物をレーザー(赤外線)やソナー(超音波)など短い距離を正確に測れるセンサーで探知可能。車速15km/hくらいまでに限ることで、万一衝突しても深刻な被害にならない。

2億2千万円の予算があったら、5台くらいの完全自動運転車を地域で稼働させられるだろう。

はたまたクルマ椅子ごと乗れるサイズの小型車を、現在トヨタが開発中の自動運転技術でコントロールするということも可能。

こういった短距離のモビリティで自宅から集会所や役場まで移動し、そこから有人のミニバンなど使い病院やショッピングセンターに移動すれば、大幅にコストダウン出来ることだろう。

果たしてどんなモビリティが出てくるか、大いに楽しみだ。

[Text:国沢光宏]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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