autoc-one.jp 記事・レポート 特集 自動車評論家コラム ハイブリッド技術の進化をけん引する“モータースポーツ”に注目せよ!

自動車評論家コラム 2015/9/24 17:18

ハイブリッド技術の進化をけん引する“モータースポーツ”に注目せよ!(1/2)

ハイブリッド技術の進化をけん引する“モータースポーツ”に注目せよ!

モータースポーツと自動車の関わりを改めて考えてみる

連続猛暑日を記録した夏から一転、今年は秋の訪れが早い。今回はスポーツの秋にふさわしく、モータースポーツと自動車の関わりを考えてみたい。

2015年 ル・マン 24時間で優勝を果たした「Porsche 919 Hybrid」19号車FIA世界耐久選手権の年間マニュファクチャラーズ・タイトルを獲得したトヨタ

少し前の話になるが、今年のル・マン24時間レースは格別に面白かった。スティーブ・マックイーン主演の映画『栄光のル・マン』を観ながら、「いつかル・マンを走りたい」と夢見た40年以上前の感動が蘇ってきたほどだ。

昨年のFIA世界耐久選手権はハイブリッドカークラスでトヨタがシリーズチャンピオンになったが、伝統的なル・マン24時間レースではアウディが優勝した。勝つためにはマシンの性能信頼性と人間のチームワーク、そして勝利の女神の微笑みが必要不可欠だ。

ル・マンはとりわけレース環境がハードである。市街地を使った超高速コースはマシンにもドライバーにも厳しく、さらに天候が変わりやすいという過酷さが加わる。だからこそ、ル・マンを走ったドライバーやチームには共通の達成感がある。

もちろん勝利が最高のご褒美だが、仮に下位に甘んじても24時間を走りきった達成感はナニモノにも代えがたいのだ。

「ル・マンに挑戦する」事自体に大きな意味を持つ

私は2005年にホンダ NSXでGTクラスを走ったことがある。ホンダにとってもNSXにとっても初めての挑戦だったので、マシンもドライバーもチームも満身創痍ながら何とか完走した。

レース終盤にはクラッチが切れなくなるトラブルに見舞われた。走行中はエンジン回転を合わせてクラッチを使わずにシフト。ダウンはともかく、シフトアップは難しかった。さらに困ったのはピットだ。規則でエンジンを止めなければならないが、クラッチが切れないからエンジンを始動できない。

チームは考えた。ピットエリアを水で濡らし、ジャッキアップした状態で、インギアでエンジンをかける。リヤタイヤが空転したところでジャッキをおろして発進する。

このときに感じたのは、ル・マンはチェッカーを受けることが重要だということ。同時にスピードを追い求めるという勇気も忘れてはいけない。

アウディ、FIA世界耐久選手権 (WEC) 最終戦サンパウロにて

ル・マンはやはり特別な存在だ。

自動車メーカーにとってはF1よりも歴史が長いル・マンで勝つこと、いや、ル・マンに挑戦すること自体に大きな意味がある。

ル・マンはもともとパリとルーアンの間で行われていたスピード競争が原点だ。いまではラリーと呼ばれているが、サーキットがなかった時代はラリーがレースだったのだ。

オートックワン公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック! オートックワン公式アカウントをフォローし、最新記事をチェック!