ダイハツ「ムーヴ」の新型と旧型を比較してみた/渡辺陽一郎(1/5)

ダイハツ「ムーヴ」の新型と旧型を比較してみた/渡辺陽一郎
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ダイハツ ムーヴの新型と旧型を比較!

ダイハツ 新型ムーヴカスタムダイハツ 新型ムーヴ

ダイハツ「コペン」、ホンダ「S660」、スズキ「アルトターボRS」といったスポーティーモデルが登場したことで、軽自動車の世界がますます魅力的になってきた。今は新車として売られるクルマの約40%が軽自動車だが、50%に達しても不思議はないだろう。

好調な軽自動車の需要を支えるのは、全高が1600mmを超える背の高い車種だ。ダイハツの「タント」や「ウェイク」といったスライドドアを装着した車種も増えたが、中核に位置するのは1600~1700mmのモデル。その代表とされるダイハツ「ムーヴ」が2014年末に一新され、従来型からの代替えを検討している方も多いだろう。そこで新旧比較を考えてみたい。

今回も、分かりやすい進化度数の基準として採点表を設定し、劇的な変化から、これまで「何となく変わったかも」程度だった違いまで、進化の度合いを徹底的に採点していく。

進化度数の基準

新型の特徴・ポイントとしては、走りと質感を高めたこと。ボディを入念に補強して剛性を向上させ、走行安定性を引き上げている。インパネ周辺も上質になったほか、燃費も改善され、ノーマルエンジンのJC08モード燃費は31km/Lだ。衝突回避の支援機能は、徐行しながら後退している時も作動する。こちらを踏まえて比較していく。

ボディスタイル&サイズ

ダイハツ 新型ムーヴカスタムダイハツ 先代ムーヴカスタム

軽自動車だから、全長と全幅は規格枠ギリギリの数値になる。なので現行型も先代型と同じだ。全高は1630mmで、10mmの拡大にとどまる。ダイハツには全高が1700mmを超えるタント、1800mmを上まわるウェイクもあるから、ムーヴの天井を大幅に高めることは難しい。空気抵抗にも配慮して1630mmになった。

ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2455mmで先代型と同じ。プラットフォームや足まわりの基本設計を踏襲したので、ホイールベースも変えていない。

となれば外観も自ずから似てくる。ただしフロントマスクには工夫を凝らし、標準ボディはグリルの存在感を強めた。エアロパーツを装着したカスタムは、LEDを多用して夜間の見栄えを精悍にしている。

現行型で注意したいのは運転席の側方視界だ。先代型は、サイドウインドー下端の前側を低く抑えたが、現行型ではこの部分を持ち上げて、サイドウインドーの形状を水平基調にしている。なので先代型に比べると、前席はボディに潜り込んだ印象を受ける。

進化度数:2点/10点(もう少しがんばりましょう)

[次ページへ続く]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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