チューニング・ドレスアップの総合展示会、東京オートサロン2015 at 幕張メッセ
英国ロータス・カーズ日本正規販売輸入総代理店のエルシーアイは、『東京オートサロン2015』の会場で、2015年スーパーGT300シリーズに参戦する「SGT-EVORA」を発表した。
発表会には、エルシーアイ株式会社、代表取締役社長であると同時に、SGT-EVORのドライバーを務める高橋一穂氏をはじめ、同マシンのエアロダイナミクスを担当した、ムーンクラフトカーズの代表取締役 由良拓也氏、SGT-EVORAプロジェクトのチーフエンジニアを務めるムーンクラフトカーズモータースポーツセクションマネージャー 渡邊信太郎氏、そしてドライバーの加藤寛規氏が参加した。
LOTUS SGT-EVORAはGTアソシエーションが提唱するGT300クラス用のマザーシャーシをベースにして製作されたマシンです。マシンのベースになったLOTUS EVORAはもともと素晴らしい空力特性を持っているクルマなので、GT300のベースには最適でした。マザーシャーシは基本的にF/R用に開発されたものなので、M/RのEVORAに採用するには多くの苦労がありました。ちょうどGT500のNSXもF/RシャーシをM/Rに変更しているので同じ苦労をされたと思います。
一足先に同じマザーシャーシベースに開発されたF/Rの「86」と共通なのはモノコックとエンジン、ミッション、また足回り関連ではハブとアップライト、ブレーキ、そしてエアロダイナミックスではFチンスポイラー、Rディフューザーで、それ以外はすべて新規に開発されています。
EVORAをM/Rレーシングカーとして開発してゆく中で、良かったことはEVORAが2+2だったことで、後部座席部分のスペースがエンジンレイアウトに役立ちました。ご覧のように、マザーシャーシがまるで専用設計されたかのように自然なレイアウトに納まっています。マシンの重量配分はおよそF45%R55%と理想的なスペックで、現在はアンダーウエイトなのでバランスウエイトでさらにバランスは調整可能です。
マシン開発の上で一番気を使ったのはエアロダイナミックスで、スーパーGTのレギュレーションの下では必要以上に高性能を追及してもBOPと言う足かせ制御が行われるので、目指したのは空力的な総合バランスを取ることと、セッティングの自由度を大きくすることに重点を置きながら見た目のカッコ良さ?にも拘りました。
EVORAは最近のスポーツカーデザインの中ではどちらかと言うとコンサバで、ちょっとクラシックな風貌が僕は大好きです。例えばこのシンプルなラジエーターインテークや、サイドからリアにかけるグラスエリアがXに交差するところなどのデザインは最近のエグイクルマとは一線を欠く、とても綺麗なラインなので踏襲しました。
しかし、レース仕様のスタイリングは決して守りには入らず、例えば前後フェンダーの抑揚には最新のレーシングスタイリングテクノロジーを盛り込み、まるでLMPのような、GTには今まで見たことの無い斬新な表現を完成させました。
実は、今回のSGTEVORA自体の企画は2009年冬の段階から暖められていました。現スーパーGTルールにおいて、ベース車両としてのEVORAは、2×2レイアウトであるミッドシップでる事から、ホイールベースが長い為、車両操安性に優れエアロダイナミクスを有効に使える等、レースベース車両には最適なディメンションでした。
既に、2010年の段階ではボディデータの計測、検証等は終了しておりましたが、様々なタイミングにより、製作に着手するまでには至りませんでした。そして2015年、新規マザーシャーシレギュレーションの導入により、晴れて今回ニューマシンの発表を行う事が出来ました。
この車両は私が知る限り、現在のGT300マシンの中では、恐らく最も長い間ウインドウトンネルに時間を費やし、新たなトライをする事が出来たと思っています。
非常に優れた素性を持つ、LOTUS EVORAのボディワーク、そして新開発されたミッドシップマザーシャーシの性能をフルに発揮し、本年度はLOTUSブランドと共に、最高の成績が残せるべく頑張りますので、皆様の応援を宜しくお願いします。
クルマは速いと思うので、あとはドライバー次第ですね。まずは全戦Q1突破が目標です。ぶつかると壊れやすいので、注意して走りたいと思います。
第一印象で、やばいなというオーラがありました。イギリスのスポーツカーブランドらしいレーシングのイメージで、非常に期待しています。チームのみんなで一番高いところを目指したいです。そして、このクルマでサーキットを誰よりも速く走りたいと思います。
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