autoc-one.jp 記事・レポート 特集 特別企画 社長に訊く~アウディジャパン株式会社 代表取締役社長 大喜多 寛~

国沢光宏
Q
販売のプロだと言われる大喜多さんのご経歴を教えてください。
大喜多社長
これまでに日本の自動車メーカーの国内営業を19年間。最後は販売会社の社長を3年間やりました。そして『ミニ』をブランドの立ち上げから4年間。相当の成果が出ていることを認められたのかもしれません。2006年にアウディジャパン営業担当役員として参加、2010年9月にアウディジャパンの社長に就任しました。
国沢光宏
Q
アウディのブランドイメージについて日本の自動車メーカーの時にどう思っていましたか?
大喜多社長
エモーショナル(感情に訴える)かつクールなブランドだな、という独特のイメージを持っていました。TTが好例だと思います。スタイリッシュですよね。そういった点からミニのブランドイメージと似ているような気がします。
国沢光宏
Q
アウディに入ってからはどうでしょう? アウディに対するイメージが変わりましたでしょうか?
大喜多社長
アウディの直近2~3年はエンジンの進化が著しいですね。アウディ独自の4WD「クワトロ」も素晴らく進化している。技術に裏付けられたブランドであることがアウディの特徴ですが、どんどん良い方向に向かっている。ただ7年前にアウディに移り初めて乗った時は、率直なところハンドリングもエンジンも厳しいな、と思いました。
国沢光宏
Q
アウディでこれはいかんな、と思ったものはありましたか?
大喜多社長
車種カタログを見たらオプションが多い上、AとかBとかCとかのパッケージが設定されていたのですが、何を選んだらいいのかお客さまにはわかりにくい。タイヤも小さくてホイールアーチとの隙間が大きく、カッコ悪いモデルもありました。
国沢光宏
Q
クルマ販売のプロから見れば直すべき点が多かった、ということですね?
大喜多社長
すぐに装備の見直しを行いました。価格もオプションも分かり易くする。本国から装備の押しつけがあっても簡単に言うことを聞かない。それまでは本国からの指示に対し「イエッサー!」でしたから。本国もきちんと理由を言えば納得してくれます。
国沢光宏
Q
アウディはここ6年間くらい好調です。宣伝をたくさんやっているワケでもない。伸ばせている理由は?
大喜多社長
今年は2万8千台。おかげさまでここ数年で倍になりました。一つはブランドイメージが基本的に高いこと。そして直近で言えば、本当にクルマが良くなりました。ダウンサイジングターボになり、燃費も大幅に改善されている。かつて直線を得意としていた4WDだって、よく曲がるようになっている。
国沢光宏
Q
それを理解してもらうため、どんなアピール方法を?
大喜多社長
アウディを買ってくれる人たちにターゲットを絞りました。ネットメディアを活用したり…。後はイベントですね。とにかくクルマを見ていただかないと理解して頂けないですから。そういったイベントが口コミで広がり、おかげさまで顧客は増えています。
国沢光宏
Q
納得できます。私の周囲の人は私を含め、全くアウディの話をしないし、ショッピングリストにも載せていない。アウディの情報を取ろうと思ったら入ってくるんでしょう。なのに売れているということは、狙った人達をキッチリ抑えているからでしょう。
大喜多社長
雑誌とかメディアは選んでいます。どの車種をアピールするかも絞り込んでいる。アウディを心から欲しいという人に対し、情報がキチンと届くように心がけています。喜んで頂けているようで、芸能人の方やブログを書いたりするオピニオンリーダーが高く評価してくれている。そこから広がっていくのだ、と思います。

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