ワゴンＲスティングレーは、人気ハイトワゴン『ワゴンＲ』の高い実用性をそのままに、スポーティなエッセンスを随所に与えた派生モデル。存在感あるエクステリアはLEDを配したフロントマスクが特徴的で、質感の高さは軽自動車とは思えないほどだ。インテリアは黒を基調にシックにまとめられ、ノーマルのワゴンＲとは違った硬派な印象を与える。ワゴンＲとの一番の違いは、ターボエンジンの設定があること。旧型より軽量化されていることもありノンターボでも動力性能に不満はないが、やはりターボのパワーは魅力的。またターボモデルのCVTにはパドルシフトが備わり、積極的なスポーティな走行も楽しめる。足回りにはスタビライザーが装着され、コーナーでのしっかり感も一段上の印象だ。もちろんワゴンＲの目玉とも言える『スズキグリーンテクノロジー』はそのまま採用され、その恩恵でターボモデルでも27.0km/l（JC08モード、ノンターボはさらに上を行く30.0km/l）の好燃費を誇る。さらに、フルオートエアコンやキーレスプッシュスタート、ディスチャージヘッドランプなど、装備が充実しているのも嬉しい。ワゴンRの良さはそのままに、カスタムテイストすら感じさせてくれる。

ワゴンＲに「スティングレー」があるように、ムーヴには男性オーナーを意識した「カスタム」がラインナップされている。クリーンなスタイルのノーマル・ムーヴに対し、LED4連ランプでちょいワルな顔立ちのエクステリアが魅力的なモデルに仕立てられている。また先のマイナーチェンジを機に立体的な造形のフロントバンパーが装着され、迫力は二割増しになっている。インテリアでは、センターメーターからオーソドックスな運転席前に改められ、ドライバーズカーのイメージを強調。ましてや、カスタムは自発光式3連メーターを採用しており、さらにスポーティな印象を受ける。ノンターボは29.0km/l（JC08モード）と、ライバルであるワゴンＲに匹敵する好燃費を記録。ターボモデルは活気ある走りが魅力で、アイドリングストップこそ付かないが25.2km/l（JC08モード）と健闘している。また、ノンターボモデルにはオプションで衝突回避支援機能の『スマートアシスト』も装着可能。これは、レーダーで障害物を感知すると、20km/h以下なら衝突を回避、20km/h〜30km/hでは被害の軽減を図る先進の安全技術で、軽自動車としては初の試み。5万円という低価格なので、ぜひとも装着したいところだ。