スバル 「XVハイブリッド」生産ライン見学レポート/マリオ高野(1/2)

スバル 「XVハイブリッド」生産ライン見学レポート/マリオ高野
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いざ、群馬製作所へ 聖地巡礼!

アベノミクスが功を奏してか、最近になって自動車工場の期間工の求人募集が目立つようになりました。

かつて、自動車工場のスポット溶接工(期間工)として勤務した経験のあるマリオ高野にとっては、まことにもって喜ばしい限り。まだ身体が動くうちに、もう一度自動車工場でひと働きしてみたいという願望が盛り上がってきます(本気)。

そんなマリオが、スバリスト5大聖地のひとつである富士重工業の群馬製作所を見学させていただく好機に恵まれました。スバルのクルマは、今や世界約110の国や地域へ輸出されていますが、現状ではすべて群馬製作所で製造されております(2016年末からインプレッサの北米生産が始まるようですが…)。

自分の愛車である初代インプレッサWRXが誕生した地でもあるので、敬虔な気持ちで潜入。まさに、聖地巡礼という感じです。

同時に「最新の自動車工場での仕事は、今の自分にも務まりそうか?」というテーマについても興味深いものがありました。

もっとも古い場所で、もっとも新しい車種が造られている

まず、スバルの事業所を整理すると、主力製品たるクルマを製造する拠点である群馬製作所は本工場・矢島工場と大泉工場の2つに大別されます。本工場・矢島工場では、ボディ組み立て、プレス、トリム、ペイントが行われ、大泉工場ではエンジンやミッション、デフなどパワートレーン&駆動系のパーツ製造が行われております。

さらに、東京・三鷹の事業所ではエンジンやトランスミッションの研究開発が行われ(STIの本拠地でもある)、栃木県の佐野には実験研究センターが、同じく栃木の宇都宮では航空宇宙関連、埼玉の北本では産業機器(発電機や農耕器具用のロビンエンジンなど)の開発・製造を行っています。

まずは、本工場内の旧中島飛行機時代から存在する建物に衝撃を受けました。なんと、太平洋戦争で活躍した「隼」や「疾風」などの戦闘機を製造していた時代の建物がそのまま残っており、今もプレス工場として稼働しているのであります。パッと見は普通の工場という感じですが、よく見ると壁が完成した飛行機を出荷するために開く巨大なトビラになっており、開閉時に使うレール部分が確認できました。当時は、ここから自走で滑走路まで移動していたそうです。

もっとも古い場所で、もっとも新しい車種であるBRZや86が造られているというのは不思議な現実ですね。

敷地内には「中」の文字をモチーフとした旧中島飛行機のエンブレム付きの排水溝のフタが見られるなど、当時の名残がいたるところに見られました。

まさにここが「スバル生誕の地」であることをヒシヒシと実感します。戦闘機の製造拠点だったというのに、意外に激しい爆撃を受けなかったようです。

玄関ロビー兼来賓室として使われた建物もそのまま使われており、戦前の昭和初期に造られた重厚な建築美に圧倒されました。会議室は、そのまま御前会議にも使えそうなほどの風格と気品に溢れています。思わず背筋が伸び、精神が引き締まる思いがしました。国家の近代化の象徴である飛行機を製作するため、海軍を退役して飛行機メーカーを創立した故・中島知久平氏の銅像に敬礼であります。このお方がスバルの始祖であると思うと、土下座して感謝したくなりました。

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マリオ 高野
筆者マリオ 高野

1973年大阪生まれ。免許取得後にクルマの楽しさに目覚め、ヴィヴィオとインプレッサWRXを立て続けに新車で購入。弱冠ハタチでクルマローン地獄に陥るも、クルマへの愛情や関心は深まるばかりとなり、ホンダの新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、ダイハツ期間工(アンダーボディ組立て)などを経験。2001年に自動車雑誌の編集部員を目指し上京。新車情報誌やアメ車雑誌の編集部員を経てフリーライターとなる。編集プロダクション「フォッケウルフ」での階級は「二等兵」。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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