スバル・XV
インプレッサをベースに、SUVらしいオフロード・テイストを考慮したルックスに仕立てられたクロスオーバーモデルがXV。旧型インプレッサに設定された「インプレッサXV」を経て、現行型はフルモデルチェンジの2代目にあたる。初代モデルではスタイリングにどこか野暮ったさがあったが、新型XVは、ベースのインプレッサがクロスオーバーモデルも念頭におきながら開発されたこともあり、ホイールアーチやサイドシルのプロテクター追加などオフローダー風への化粧直しはとても自然で、クロスオーバーらしい力強さと都会的な洗練が上手にミックスされている。また、ブラックとシルバーを組み合わせたホイールデザインも特徴的で、走っている時と停車時で異なる印象になることを狙ったというデザインを採用している。
またインテリアは、基本的にインプレッサと共通で、ソフト素材と金属調パネルで質感が高められている。先代モデルでは小排気量エンジンやFFモデルが用意されていたが、現行は水平対向4気筒2.0ℓエンジンにCVT、4WDの組み合わせオンリー。装備の差により3グレードが用意され、最上級グレードには先進運転支援システム(衝突回避の自動ブレーキや追従機能付クルーズコントロールなど)のアイサイトが備わる。
MINI・MINIクロスオーバー
ファニーなルックスで世界中から愛されているMINIに、新たに追加された4ドアのクロスオーバーモデル。普通のハッチバックモデルより全長で30cm以上、全幅が10cm以上も大きいことから、「こんなに大きくちゃMINIじゃない!」という声もあるが、クロスオーバー専用のフェイスと水平なルーフ&ウエストラインが与える視覚的な印象は強烈。それなのに、どこから見てもMINIにしか見えないのだから、デザインの完成度が凄いというほかない。さらに凄いのは、ハッチバックの車高を上げてSUVテイストにするのが主流の中で、このMINIクロスオーバーはプラットフォームを新設計し、「MINI ALL4」なる高性能な4WDまで用意していること。MINIを膨らませただけのお手軽派生車種ではなく、本気のニューモデルなのである。
搭載されるエンジンはハッチバックと同じで、すべて1.6ℓの直噴エンジン。チューンが違う2種類の自然吸気とターボがラインナップされ、ターボでのみ4WDを選択できるラインナップを構成している。内装はMINIのテイストでまとめられているが、高い車高を活かしたアップライトな着座位置へと変更されている。ゴーカート風のハッチバックに対し、こちらは椅子に腰かけるように座り、乗車感覚はまったく違うクルマのようだ。それでもMINIの世界観を忠実に守っているのが素晴らしい。